30,000製品を超える3DCAD図面ファイルを取り扱われているお客様では、生産計画立案を行うにあたって、担当者が過去の類似案件の3DCAD図面ファイルを検索・参照する作業が必要でした。しかしこの類似図面検索業務は経験と多くの工数を必要とするため、作業が属人化しており、かつ経験者であっても大きな業務負担がかかっていました。そうした状況に対して、3DCADの類似図面検索業務の効率化を図りたいというご要望をいただきました。

最初の取り組みとして、担当者様へのヒアリングを重ね、どのような製品同士が類似していると判断されるのかを一つ一つ整理していきました。その結果、類似図面検索というご要望を実現するにはAI（機械学習）によるアプローチが最も効果的であるという結論に至りました。そこで、３DCAD図面ファイルを「上・下・左・右・前・後」の６方向から見た外見を二次元に射影して特徴量を抽出するアプローチと、3次元空間上に点群をプロットして類似度を分析するアプローチを絡めて、図面検索業務の効率化を図る理想の形を実現できるように配慮しました。

任意の製品の3DCAD図面ファイルをシステムにアップロードすると、その製品図面に対して類似度が高い順に製品図面と詳細情報（工法、価格、担当者など）をセットで検索、提示するシステムを構築。担当者の経験に依存せず、誰もが素早く楽に必要な情報を見つけられる３DCAD類似図面検索システムが誕生しました。