テクノロジーの進歩は目覚ましく、AI(機械学習)に関するニュースが日夜飛び交っていますよね。身の回りの様々なサービスにAI(機械学習)が導入され始め、現在では日常でもAI(機械学習)に触れる機会がかなり増えてきました。
とはいっても実際のところAI(機械学習)を効果的に活用できているのは潤沢な資金を持つ大手企業やAIエンジニアを自社で抱えるシステム会社に止まっているというのがリアルな姿です。
僕は大阪のAI開発会社(お多福ラボ)で営業を担当していますが、まだまだ多くの企業でAI導入が進んでいない現状や「そもそもどのように活用していいのかわからない」というリアルな声、AIに対する過剰な期待から失敗するケースなどを見聞きしてきました。
そこで今回は、AI(機械学習)を導入したい企業さんたちに知っておいて欲しいことをお伝えしていきます。
人工知能開発会社の営業が本音で語る、AIを導入する企業さんに知っておいてほしい事
大阪のAI開発会社(お多福ラボ)で営業を担当している羽場です。ここからAI(機械学習)を導入したい企業さんたちに知っておいて欲しいことについてお伝えしていきます。
AI(機械学習)がサービスで果たす機能はたった3つ
良く誤解されがちなことですが、AI(機械学習)が自動運転や画像分類で驚くべき成果を出しているからといって、AI(機械学習)がなんでもできる魔法の杖というわけでは決してありません。現在のAI(機械学習)がサービスで果たす機能はざっくりと言えば「識別」「予測」「実行」のたった3つだけです。
まず「識別」とは、例えばクレジットカードの利用履歴から不正利用を「識別」したり、癌細胞の画像だけを「識別」、映像に写っている人物を「識別」といったことをいいます。
次に「予測」とは、来客人数を「予測」したり、ホテルの空き状況や近くのホテルの現在価格から適正価格を「予測」、個人の検索キーワードを元に興味を持ちそうな広告を「予測」するといったことです。
そして「実行」とは、画像データからロゴマークをデザインする、英語から日本語に翻訳する、過去営業履歴を元に見積書を自動生成する、といったことが該当します。
ここで「じゃあ、今話題の自動運転はどうやって実現してるの?識別でも予測でも実行でもなんだかしっくりこない」と思われた方がいらっしゃるかもしれません。
実は、僕たちの身の回りの具体的なサービスでは、これら「識別」「予測」「実行」が組み合わさって実用化されているんですよ。例えば自動運転車であれば、画像認識と音声認識から得られた情報に位置情報などの情報を加えて現在状況を「識別」する。その上で衝突による事故などの危険を「予測」し、安全を保つために最適な運転や目的地までの経路を予測して「実行」しているってわけです。
このように現在のAI(機械学習)がサービスで果たす機能は「識別」「予測」「実行」の大きく3つに分けられるんです。
AI(機械学習)はあくまで問題解決のためのツールにすぎない
「とりあえずAIで何かできないか」という声をちらほら聞きますが、このようにスタート地点が曖昧な状態からスタートすることは非常に危険です。
AI開発には大きな費用と時間がかかる上、開発に投資したからといって実用化するに足るAI(機械学習)ができるとは限りません。そのため後に改めて触れますが、AIシステムの開発には通称のシステム開発とは異なり実現可能性を見極めるPoC(概念検証)というフェーズがあることが特徴的です。
僕はAI会社の営業なので非常に言いづらいのですが、AI(機械学習)を使わずに課題解決できる方法があるならまずはそちらを選ぶことをオススメします。もちろんAI(機械学習)でないとダメな理由、課題を解決できない理由があればAI(機械学習)導入に踏み切るべきですが、AI(機械学習)はあくまで課題解決のツールに過ぎないので間違っても導入することを目的化してはいけません。
AI(機械学習)導入は依然として多くの企業で検討中
AIブームが声高に叫ばれている現在ですが、実際様々なお客様と話していると
「AIってそもそも何?」
という声や、
「AIで何ができるかわからない」
といった声を多くお聞きしています。
世間では日々AI(機械学習)に関するニュースが飛び交っていますが、実際にAI(機械学習)を導入してビジネスで活用している企業の多くは、前述したように潤沢な資金を持つ大手企業やAIエンジニアを自社で抱えるシステム会社に止まっているというのがリアルな姿です。AI(機械学習)導入はこれから本腰を入れて盛んになっていくでしょう。
実際、株式会社MM総研が2018年9月に国内企業20,936社を対象に実施したアンケートなどをもとに集計した調査結果では、AI技術をビジネスに導入している企業は前年に比べて徐々に増加しているものの全体の4.4%に止まっています。
企業にAI(機械学習)を導入するメリットデメリット
AI(機械学習)を導入するメリット
AI(機械学習)を導入することで得られるメリットには、みなさんご存知の通り生産性向上や人手不足の解消、コスト削減、顧客満足度向上など様々な点が挙げられます。
しかし、こうした抽象的な言葉だけではAI(機械学習)活用によるメリット、どんな問題解決ができるのかというイメージが困難ですよね。そこでよくある代表的な7つのケースと共にご紹介しましょう。
AIで解決できる問題 その1:従業員の離職率増加や採用ミスマッチに悩まされている
AIで解決できる問題 その2:議事録の作成に時間がかかっている
会議音声の自動テキスト化や会話中に登場したタスクの自動抽出に加えて、打ち合わせ中の話し方の特徴から会話中に満足や不満を感じた箇所を自動的に特定するなど、AI(機械学習)を使えば議事録作成に要する時間の劇的な短縮が可能になってきています。
AIで解決できる問題 その3:社内の業務を効率化できずにブラック企業化しそうで不安
AI(機械学習)を使えば、問合わせへの自動返答や回答文章の自動生成、過去のサービスデスク業務の記録からFAQの自動提示による人間のサポートも可能となっています。AIシステムは休むことなく動き続けますので、24時間迅速な対応により顧客満足度向上につなげることができます。
AIで解決できる問題 その4:マニュアルや大量の書類管理が追いつかず情報検索が大変
従来のキーワード検索機能に加えて、書類に記載されている内容や過去の利用履歴などの情報を元に、関連性の高い書類を即座に提示することで情報検索を効率化することが可能です。
AIで解決できる問題 その5:職人的な業務があり社内で技術継承されていない
AIで解決できる問題 その6:社員教育ができておらず営業活動による成果が上がらない
AIで解決できる問題 その7:SNS情報に含まれる世間のトレンドや反応を有効活用できていない
今回はよくあるケースの一部を事例として紹介しましたが、このようにAI(機械学習)を使えば様々な問題を解決することが可能です。ここまではAI(機械学習)を導入するメリットについて触れてきましたが、以降ではデメリットについてお伝えしていきましょう。
※ちなみに実用的なAI(機械学習)システムを実現できるかどうかは、データの質と量に依存するため、今回紹介した事例が全てのケースに当てはまるというわけではありません
AI(機械学習)を導入するデメリット
世間ではAI(機械学習)によるメリットばかりに焦点が当てられがちですが、デメリットも当然あります。
開発着手以前に、どれだけ自動化、効率化できるかの予測が困難
そしてデータを集めればすぐにでも学習を始められるというわけではなく、AI(機械学習)が学習できるようにデータを処理しなければならない(データの前処理と言い、非常に労力がかかります)のです。そのため、現在「開発費を投資しても100%結果が出るか保証できない」という面が、AI(機械学習)導入に対するハードルとなっていることは否めません。
開発したAI(機械学習)の性能は定期的にチェックする必要がある
これはAI(機械学習)が受け取ったデータから学習し学習した内容にしか対応できないため、現実に起きている事象が変わった場合にはAI(機械学習)モデルの精度が落ちてしまうんです。そのためAI(機械学習)の性能については、定期的なモニタリングと必要に応じて精度改善を図ることが必要になってきます。
Deep Learning(ディープラーニング)は判断の根拠を示すことが困難
このブラックボックス問題は企業のリスクに直結する課題になりつつあります。例えば、製造業においては故障や不良品の発生が致命的な損害に直結するため、「製品の安全対策は万全でなければならない、しっかりと判断および予測の過程を終えるものでなければならない」という見方があるのは確かです。
また今後期待が高まっている自動運転車がもしも本来走るべきコースを逸脱した場合、その原因を特定することが必須になるはずです。AI(機械学習)が導き出した結果の過程がわからなくてもそれほど大きな問題になりにくい場合は良いですが、AI(機械学習)の予測や判断の中身を明らかにしたいというニーズへの対応が課題となっています。
AI(機械学習)導入の4ステップ
ここからは実際にAI(機械学習)の導入がどのような流れで進んでいくのかについてご紹介していきましょう。
AI(機械学習)導入は、一般的に大きく以下の4つのステップで勧められていきます。
- 構想
- PoC(概念検証)
- 実装
- 運用
AI(機械学習)導入のステップが通常のシステム開発と大きく異なる点は「PoC(概念検証)」という、「本当に実用的なAI(機械学習)モデルを構築できそうか」という検証工程が入ることです。AI(機械学習)導入の全体像をつかむためにも、ここからは各ステップで何をするのかについて、確認していきましょう。
AI導入のステップ1:構想
AI(機械学習)を使って解決したい問題は何であるのか、自社の業務やサービスのどの部分に組み込むのか明確にして設定する工程です。プロジェクトを進めるとなると、人件費や外注費、システムを動かすためのインフラに関する費用など様々なコストが発生しますので、AI(機械学習)システムの構築にそうしたコストをかけてでも解決すべき問題であるかの見極めて問題設定を行うフェーズです。
AI導入のステップ2:PoC(Proof of Concept:概念検証)
前述した通りPoC(概念検証)の工程は、AI(機械学習)プロジェクトの特徴で通常のシステム開発にはありません。PoCフェーズでは、構想フェーズで設定した問題をAI(機械学習)を使って本当に解決できそうなのか、開発を進めることで本当に有意義な結果を得られるかを検証します。
実際のデータから仮のAI(機械学習)モデルを構築し、どこまで実用的なものができそうか、AI(機械学習)の学習に必要なデータが本当に準備できそうか、そうした点に配慮しながら実現性を検証していく工程です。
AI導入のステップ3:実装
PoCフェーズで「これは実用的なAI(機械学習)システムができそうだ!」という判断ができたら次に進むのが実装フェーズです。この「実装」工程では、PoCフェーズで構築した仮のAI(機械学習)モデルをクオリティを高めて(精度を高めて)実用化できるところまで持っていきます。
さらに、AI(機械学習)モデルに入力するデータの取得や出力されるデータを求められている形に変換するなどの作業も行います。このフェーズを経て、はじめに設計した問題を解決できるシステムへと組み上げていきます。
AI導入のステップ4:運用
ここまでの工程で構築してきたAI(機械学習)モデルを搭載したシステムを運用し、構築したシステムが正常に稼働しているかを監視したり機能を改善などの作業を行います。また、AI(機械学習)は受け取ったデータから学習し、学習した内容にしか対応できません。
そのため現実に起きている事象が変わった場合にはAI(機械学習)モデルの精度が落ちてしまうことがあるため、定期的なモニタリングと必要に応じて精度改善を図ります。
ここまでAIを導入する流れについて見てきたので、以降では導入時に必要な費用や期間、準備しなければならないデータ量について見ていきましょう。
AIを導入する時に必要な費用や期間、データ量の目安
AI導入時のスケジュールイメージ
AI(機械学習)システムの導入はもちろん条件によって変わるので一概に「これだけかかる」と明言はできませんが、一般的に前述したAI(機械学習)システム導入の4つのステップに沿って、以下のスケジュールで進行していくことが多いです。
なお、このスケジュールイメージはあくまでAI(機械学習)によって人が行う何らかの識別作業を代替したり、数値予測をすることで業務やサービスの内容を変えるといったプロセスを変えるような場合に対するものです。
もちろん解決したい問題が既に明確になっていたり、開発するシステムの規模が小さい場合はこれよりもスケジュールが短くなるでしょう。
AI導入時の費用
開発するシステムや実現したい内容によって当然費用は変わってくるので、残念ながら一概にこれだけかかるという費用を明言することはできません。ただし、多くの場合はプロジェクトに参加したメンバーのスキルや稼働時間を元に金額を算出しています。実際僕が勤務しているAI会社(株式会社お多福ラボ)でも同様です。
「富士キメラ総研2019 人工知能ビジネス総調査調査資料」によれば、高度なビジネススキルを有しながらユーザーの業務やニーズを把握して適切なAI(機械学習)活用を提案する「AIプランナー」と呼ばれる人材の人月単価は500万円〜1000万円、AI(機械学習)を用いたデータ解析やシステム設計を行う「AIエンジニア」は300~600万円、Pythonなどにより設計に沿ったプログラミングを行う「AIプログラマー」は、〜200万円 という報告がされています。
ちなみにお多福ラボでは海外の世界基準で優秀なエンジニアのみを大阪水準の給与で採用しているので、上記よりも費用は抑えられます。
AI(機械学習)モデル構築に必要なデータ量はタスクに依存
実用的なAI(機械学習)モデルを構築するためには「どのくらいデータを準備する必要があるのでしょうか」という質問はよく頂きます。結論を言うと、必要なデータ量はタスクの内容やデータの質によって変わるため、費用と同様にこちらについても明言できません。
実際、百枚で高い精度が出るケースから数千、数万枚必要になるケースなど様々です。例えば弊社が過去に開発した皮膚病画像を自動分類するAIでは学習データ800枚を用いて医師と同等レベルの分類精度を出すことに成功しています。
AI(機械学習)導入時にありがちな10の問題点とそれを解決する方法
以降では、AI(機械学習)導入でよくありがちな問題を10個まとめてみましたのでぜひ参考にしてみてくださいね。
要件定義から開発部門に任せきりにして開発を行う
高い性能を発揮するAI(機械学習)を作った後、実際に業務フローに加えてみると「誰も使わない」という残念なケースや、AI(機械学習)を導入して高精度かつ瞬時にタスクを行えるようになった結果「新たなタスクが発生してリソースが必要になった」という事例もあります。
開発段階から開発するシステムの利用者を巻き込んで意見を吸い上げながら進めたり、プロダクトを使う目的、誰がいつどうやって使うのかに関する詳細な打合わせが非常に重要です。
入念な準備や調査を重視しすぎる
長期間にわたる入念な事前準備は費やすコストを大きくしてしまうため、AI(機械学習)に求める精度と初めの一歩のハードルが高くなりがちです。AI(機械学習)の性質としてどれほどの精度を発揮できるAIモデルを構築できるかどうかは試してみないとわかりません。
そのため「とりあえずやってみる」ことで知見と失敗からの学びを得て、試行回数を増やして素早くPDCAを回すことがプロジェクト成功の鍵となります。
AI(機械学習)導入の目的と求める精度が曖昧
AI(機械学習)システムの導入目的が曖昧だと求めているような高い精度が出ず、結果的に長い時間をかけて開発しても人間による作業の方がよかったという結論になりかねません。また従業員は「AIによって自分の仕事が奪われる、やり方を変えられてしまう」という恐怖感からAI導入に対して非協力的になる場合がありますので、導入目的と求められる精度を明確にした上で、利用者への丁寧な事前説明が非常に大事です。
AI(機械学習)と従来のシステムが同じと認識
AI(機械学習)を使わないシステムでは、出力結果に誤りがあった場合に修正を行うことは比較的容易でしたが、ディープラーニングをはじめとしたAI(機械学習)モデルでは学習結果がブラックボックスとなっているためどのように修正すればよいか判断することは非常に困難です。
さらにAI(機械学習)は学習に応じて入力に対する出力内容が変化するため、従来必須だった入力に対する出力が同じ内容を出力するという保証が持てません。開発を進める前にこれらの点について考慮し開発側と話し合っておくと良いでしょう。
プロジェクト単体で評価してしまう
AI(機械学習)プロジェクトでは構築したモデルに加えて、プロジェクトを進める中でAI(機械学習)の学習に使えるかもしれないと収集・整理したデータが中長期的に資産価値を持ちます。プロジェクト単体で得られるリターンだけを見てプロジェクト終了の評価を下してしまうと、将来得られるはずの貴重な付加価値を得られず機会損失になる可能性があります。
プロジェクトの設計段階からAI専門家に意見を求めるなどして、AI(機械学習)モデルの開発だけでなく、データ収集を通じて得られる付加価値を見極め計画に盛り込んだりプロジェクトを評価していく視点が大事です。
AI(機械学習)で作業を完全に代替しようとする
業務上のタスクをAI(機械学習)で100%の精度で完全に自動化することは非常に困難な上、人間による作業の完全な代替を目的にすると求められる高い精度に応えるAI(機械学習)モデルの開発が難しくプロジェクトが頓挫しがちです。そのためAIの不確実性を人間がカバーする視点や人間の仕事をAIでサポートして生産性を向上させようとする視点で臨んだ方がうまくいく場合が多いです。
AI(機械学習)で何ができるか?に意識を向けすぎてしまう
AI(機械学習)は課題解決の一つの手段にすぎません。AI(機械学習)よりも効果のある方法でコストを抑えながら実行できるならば、そちらの手段を当然選ぶべきです。AI(機械学習)を使うこと、導入することが目的になって失敗する事例は多々ありますので、本当に課題解決にとって最適な手段がAI(機械学習)であるのかを考える必要があります。
AI(機械学習)開発発注側の知識が不足している
発注側に知識が不足している場合、開発側からの提案が本当に自社にとって必要なものであるかどうかの判断ができず、気づいたら提案を受け入れ続けて過剰な実装でコストがどんどん積み重なったり、精度が上がらず結局データ収集に追加期間が必要になるケースがあります。AI(機械学習)開発で経験のある人を隣に置いたり、信頼できる相手からのアドバイスを参考にしながら開発側からの提案を丁寧に検証していくと良いでしょう。
ドメイン知識無しで開発する
AI(機械学習)を導入する対象となる業界についての知見をドメイン知識と言いますが、ドメイン知識がなければ学習データの信憑性の有無やデータの異変に気づけないなど、然るべき結果が得られない状況が当然のように起こります。開発チームだけでプロジェクトを進めるのではなく、AI(機械学習)利用者側と開発が密にコミュニケーションを取りながら情報を共有し合うことが大切です。
やらないことを不明確なままPoCフェーズを進める
実用化に足るAI(機械学習)モデルの構築が可能かどうかを検証し、プロジェクトの狙いを達成できるか確かめるPoCフェーズでは経営層が夢と期待を語ることが多いですが、AI(機械学習)の適用範囲を広げすぎてしまうと運用にかかる手間やコストが増大して結果的に人が対応した方がコストを抑えられる場合が多々あります。
PoCフェーズでは技術的な実現性と難易度を見極めながら「やらないこと」を明確にし、現実的な予算でどこまで対応できるか検証することが必要です。
ここまでAI導入時によくありがちな問題、失敗しやすいパターンについてご紹介してきました。これらのケースを事前に知っておくだけでも、AI導入による成功率がグッと高まるはずです。
AIを導入する時には問い合わせが肝心です
AIエンジニアを自社に抱えている場合は非常に稀ですので、AI(機械学習)を導入するとなると多くの場合、外部パートナーを選定して依頼することになりますよね。
外部パートナーを選定する際には、提案内容や会社実績を確認するのはもちろんですが、輝かしい会社実績があったとしても、残念ながら実際にプロジェクトを担当することになるメンバーに経験が豊富であるとは限りません。
そこで実際にプロジェクトに参画するメンバーと会って話をするなどして、本当に十分なスキルを持っているか、責任を持って最後までプロジェクトをやり遂げてくれるか、などを見極めることがとても大事です。
ちなみに当サイト(AIZINE)の運営会社でもある、人工知能の開発会社「お多福ラボ」では、エンジニア不足と言われている昨今、海外の世界基準で優秀なエンジニアのみを大阪水準の給与で採用しています。
※日本の文化に興味を持ち、東京よりも大阪の街並みや土地柄に惹かれて優秀なエンジニアが集まってくるんです。
例えば実際採用サービスWantedlyにて、大手ホテルグループや大手IT企業等の東京人気企業を越えて全業種総合で全国1位の応募率を頂いたこともあります。(2ヶ月で70件を超える応募)。
ですので、AI(機械学習)に関するご相談はなんでも羽場(僕)までご相談ください。全力で対応させていただきます!
まとめ
ここまでたくさんのことをお伝えしてきましたが、心に留めて置いていただきたいのはAI(機械学習)は実用化できた時のインパクトは大きいけれど何でもできる魔法の杖ではなく、あくまで問題解決のための手段にすぎないということです。
そしてどれだけの効果を実現できるかという事前予測が難しいからこそ、高い確率で何らかの成果が得られることを想定した上で、プロジェクトの目的や要件に沿ったAI(機械学習)モデルが実現できるかをまずは検証してみる、という前提までを関係者各位と合意をとっておくことが非常に重要です。
国内におけるAI(機械学習)の導入はまだまだ進んでいませんので、間違いなくこれから盛んになっていくでしょう。今回お伝えしてきた点をAI(機械学習)を導入検討の前に改めて確認いただければ、「こんなはずじゃなかった」という事態を防ぐことに繋がるはずです。
みなさんのAI(機械学習)導入が上手くいくことを願っております!