インターネット環境さえあればどこでも仕事ができる「テレワーク」は近年、急速に普及していますよね。それとともに、テレワークをよりスムーズに進めるために、AI(人工知能)の技術を活用したツールも登場しています。
そもそもテレワーク(telework)とは「tele(離れた場所)」と「work(働く)」を掛け合わせた造語で、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方のことです。これで、満員電車の通勤から解放されストレスも減るでしょう。
また、企業も「生産性の向上」や「業務効率化」を目的にテレワークの導入を進めていますが、日本ではまだまだ慣れないワークスタイル。なので、社内のコミュニケーションが減り生産性が落ちるかも?など、デメリットも浮き彫りにされているのが現状です。
そんな不安を解消するために、最近ではAI(人工知能)の次世代技術がテレワーク業務をサポートし始めています。そこで今回は、テレワーク業務にAI(人工知能)を活用するメリットと、実際の活用事例も合わせてご紹介しましょう。
テレワーク業務でのデメリットとは
まず、テレワークにAI(人工知能)が活用されるようになった背景には、テレワークのデメリットを少しでも解消しようという目的があります。
そんなわけで、まずテレワークのデメリットを見ていきましょう。
情報漏洩のリスクが高まる
テレワーク中は、パソコンなどを職場以外に持ち出して作業を行うので、画面を見られたり情報が洩れる心配があります。また、パソコンの紛失や盗難にも気を付けなくてはいけませんよね。
コミュニケーション不足から情報の共有化が難しくなる
「最近調子どう?」など社員同士が気軽に話す機会がなくなると、コミュニケーション不足から情報共有が難しくなり業務の効率低下につながりかねません。
職場でないと閲覧できない資料が多く、テレワークの導入が難しい
いわゆる「紙とハンコ」業務がほとんどで、世の中の急激なテレワーク移行に追いつけない企業もあります。まずは、紙(書類)の電子化が急がれます。
自宅の通信環境やIT操作が不安
自宅の通信環境で今までの業務がスムーズに行えるのか、またIT操作のスキルを不安に感じている方も少なくないでしょう。
労働の実態が見えにくくなる
まじめな人ほど頑張ってしまい、つい長時間労働になったり、逆にサボってしまう従業員がいても把握することが困難です。
この他にも、子どもが騒いで仕事がはかどらない、そもそも自宅にテレワークに適したテーブルやイスがない、というワーカーだっていますよね。
このように、テレワークは日本ではまだまだ馴染みが薄く課題もありますが、そんなテレワーク業務にAI(人工知能)を活用するとメリットがたくさんあります。
テレワーク中の業務をAI(人工知能)に助けてもらうメリットとは
テレワークという働き方の根本的な悩みは、お互い「離れた場所」で働いているという「不安感」と「不便さ」です。でも、AI(人工知能)を使えば、そんな悩みも少なくなり仕事が楽になります。
また、グローバルなWeb会議では語学力が足らないと焦ってしまいますが、AI(人工知能)の自動翻訳があればコミュニケーションもスムーズに進みます。それに、AI(人工知能)の議事録作成機能を利用すれば、手間が省け作業効率も上がりますよね。
他にも、テレワーク中の電話営業では、AI(人工知能)が会話の内容を自動でテキスト化し、個々の営業力まで採点するので質の高い新人教育が可能です。
このように、AI(人工知能)の得意とする分野(音声認識や翻訳、データ分析・予測など)のおかげで、今までテレワークでは難しかった仕事も楽にこなせるようになるでしょう。また、AI(人工知能)を利用すればミスは少なくなり、業務がスムーズに進むので仕事の時短にもつながりますよね。まさに、AI(人工知能)はテレワーク中の業務効率化にはかかせないツールとも言えます。
ではここからは、AI(人工知能)を活用したテレワークの事例を見ていきましょう。まずは、テレワーク中の労働実態がしっかり可視化できるAI(人工知能)サービスです。
テレワーク×AI(人工知能)の事例その1:業務管理や体調管理をAI(人工知能)で支援
テレワーク中は従業員の業務内容や労働時間、顔が見えないので体調も気になりますよね。そんな心配をAI(人工知能)で支援するのは「Optimal Biz Telework」(株式会社オプティム)です。(2020年6月~サービス開始)
「Optimal Biz Telework」のすごいところは、AI(人工知能)が従業員のパソコン操作やアプリの使用状況から仕事内容や勤務状況を推定できること。これで、実際の勤務時間が把握でき、あまりにも長時間労働の従業員には、仕事の見直しを提案でき仕事の偏りも防げますよね。
また、従業員の時間の使い方をもとにAI(人工知能)が「生産性」をスコアリングするので、公平な人事評価が可能になります。それに、健康チェックも万全で、仕事開始時には、その日の体調が自動的に対話式でヒアリングされるので、社員のモチベーションも管理できます。
このように、テレワーク中でもAI(人工知能)によって、従業員の業務管理や体調管理がしっかりできると、正当な評価につながり職場にいるよりも生産性が向上するでしょう。
次は、テレワーク中のWeb会議の悩みを助けるAI(人工知能)ツールです。
テレワーク×AI(人工知能)の事例その2:Web会議の導入と議事録はAI(人工知能)におまかせ
テレワーク中のWeb会議は長時間になったり話が脱線したり、誰の発言なのかわからなくなったり…遠隔ならではのトラブルもありますよね。そんな会議を助けてくれるのが、Web会議システム「RemoteMeeting(リモートミーティング)」(RSUPPORT株式会社)です。
また、AI(人工知能)の音声認識機能で、会議中の音声がリアルタイムでテキスト化され、自動で議事録も作成されるので、会議の要点がつかみやすく全社員で内容を共有できます。それに、会議内容も録画機能で後からチェックできるので聞き逃しの不安もありません。
たとえば、株式会社HDフラワーホールディングスは「RemoteMeeting」を利用することで、出張に掛かる時間と年間100万円以上の交通費の削減に成功しました。また、「RemoteMeeting」は誰でも簡単に操作できるので、採用活動のリモート面接にも使われ、業務の効率化に役立っています。
ここからは電話営業や顧客対応に特化したテレワーク事例を2つ続けてご紹介しましょう。
テレワーク×AI(人工知能)の事例その3:顧客の発言に注目するAI(人工知能)電話
pickupon株式会社が提供する「pickupon(ピクポン)」は、営業に特化したAI(人工知能)搭載クラウド電話です。
営業電話でのやりとりでは内容を忘れがちで、「結局、課題はいくつあったのか」など思い出すのが大変な時がありますよね。でも「pickupon」なら、AI(人工知能)が通話内容を自動でテキスト化し、会話内容から顧客の困っている発言を見つけ出し、課題をピックアップ。しかも「Slack(ビジネス向けコラボレーションツール)」を使って、全社員が情報共有できるので、直接マーケティングに生かすことができます。
実際に「pickupon」を導入した株式会社マツリカでは、AI(人工知能)が掘り起こした「顧客の困っているっぽい言葉」を全社員が共有できるようになり、顧客視点に立った営業や開発が可能になりました。また、CRMやSFAへの入力作業もなくなり入力コストも軽減しています。
テレワーク×AI(人工知能)の事例その4:AI(人工知能)電話で成約率が大幅アップ!
営業電話をしていると、アポ獲得率や成約率も気になりますよね。なので、テレワーク中こそ成果を上げたい方には「MiiTel(ミーテル)」(株式会社RevComm)のAI(人工知能)搭載クラウド電話がおすすめです。
「MiiTel」の特徴は、AI(人工知能)による会話内容の分析です。たとえば、「なに」を「どのように」話したのかはもちろん、沈黙回数や話のスピード、ラリー回数など会話のすべてが分析され、数値や表で可視化されます。まるで、営業の通信簿のようですが、自分の営業力が数値化されるので自分でしっかり改善できるでしょう。また、他のメンバーの会話もすべて再生できるので、「この部分はまねをしてみよう!」と参考になりますよね。
最後にご紹介するのは、自宅にいながらにしてエキスパート人材を採用できる驚くべきテレワークサービスです。
テレワーク×AI(人工知能)の事例その5:エキスパート人材採用をAI(人工知能)がサポート
テレワーク中でも「プロジェクトの人手が足らない」「特殊なスキルを持った人材が欲しい」など、いろんな課題は出てきますよね。とにかく、「即戦力となるエキスパート人材をすぐに採用したい!」そんな要望をかなえてくれるのが「SPOTECH(スポテック)」(株式会社SPOTECH)です。
もちろん、AI(人工知能)による翻訳機能があり、母国語でのコミュニケーションも可能です。また、エキスパート認定を行うための査定は、プロフィールや実績などからAI(人工知能)がしっかりサポートし、ブロンズ・シルバー・ゴールドと3つのランク分けもされるので、適切な報酬が決めやすく安心です。
具体的には
- 急な翻訳依頼にも関わらず、期日3日前に完璧な資料が納品された(CROOZ EC Partners株式会社)
- 沖縄の受発注システムが3か月で開発された(株式会社サウスコースト)
などの事例がありますが、エキスパート人材ならでは即戦力が魅力と言えるでしょう。
このように、テレワーク×AI(人工知能)は、ビジネスパーソンを助けるためにますます進化するに違いありません。では、これからの働き方はどのように変わるのでしょうか。次で詳しく解説しましょう。
テレワークでのAI(人工知能)活用の今後とは
また、AI(人工知能)だけでなく5G(次世代通信規格)の発展によって、人の手を介さない医療や農業、教育などもどんどん進むと考えられます。そして、手術をするAI(人工知能)ロボ、無人AI(人工知能)トラクター、AI(人工知能)学習ロボットなどが働く様子を、人は離れた場所からテレワークで監視するだけ!という驚くような世界がやってくるかもしれません。
さて今回は、テレワークに次世代技術であるAI(人工知能)を活用するメリットや、実際の活用事例をご紹介しました。
テレワークには、「従業員の業務実態がつかめない」「社内のコミュニケーションが不足する」などのデメリットもありますが、AI(人工知能)を利用すればそんな不安も解消されます。
たとえば、テレワーク業務をAI(人工知能)に助けてもらうメリットとして
- 従業員の稼働状況や業務の実態が可視化される
- 自動翻訳や自動議事録作成でWeb会議が楽になる
- 営業電話の会話内容が分析され営業力が高まる
などが挙げられますが、今回はテレワーク×AI(人工知能)の活用事例を5つお伝えしました。
- 事例その1:業務管理や体調管理をAI(人工知能)で支援
- 事例その2:Web会議導入と議事録はAI(人工知能)におまかせ
- 事例その3:顧客の発言に注目するAI(人工知能)電話
- 事例その4:AI(人工知能)電話で成約率が大幅アップ!
- 事例その5:エキスパート人材採用をAI(人工知能)がサポート
このように、AI(人工知能)が得意とする翻訳や音声認識、データ分析技術などで、テレワーク業務はより効率化され、労働時間も短縮されるでしょう。
これからもテレワークはますます普及し、AI(人工知能)技術によって「いつでもどこでも誰とでも」できる仕事が増えるに違いありません。それによって、働き方を自分で選ぶことが可能になり、今まで外出できなかった育児や介護中の主婦、障害者なども新たな労働力となって活躍できる日も近いでしょう。
【お知らせ】
当メディア(AIZINE)を運営しているAI(人工知能)/DX(デジタルトランスフォーメーション)開発会社お多福ラボでは「福をふりまく」をミッションに、スピード、提案内容、価格、全てにおいて期待を上回り、徹底的な顧客志向で小規模から大規模ソリューションまで幅広く対応しています。
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