AI(人工知能)が検索を変える!その未来を先読みしてみた! | AIZINE(エーアイジン)
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AI(人工知能)が検索を変える!その未来を先読みしてみた!

google検索のイメージ

最近の検索サイトって昔に比べて本当に使いやすくなりましたよね。以前はあやふやなことを調べても答えが出ないことも多々ありましたが、現在は正確性が高くなりさらに音声認識で検索ができる便利な時代になりました。実は、これって検索にAI(人工知能)技術を取り入れたから起こったんです。

なお、特にこの検索分野において目覚ましい進歩をみせたのがご存じGoogle社。日本だけでなく世界的にも検索エンジンでのシェア1位を独占している会社です。

今回はこのGoogleが検索エンジンにAI(人工知能)技術を取り入れたことで、どのような変化が起こったのかを説明。そして、この検索エンジンがAI(人工知能)技術を取り入れたことで、未来がどのようになっていくのかをお伝えしていきます。

あのGoogle検索ではAI(人工知能)技術が使われている

Androidのイメージ

Google社について簡単に説明すると、検索エンジン以外にもスマートフォンのandroidが有名なIT企業。1998年に設立されて以降は企業として大きくなり、現在では世界的な企業になりました。

このGoogle社では2000年代の始めからAI(人工知能)を開発しており、その後も開発を進めた結果現在のスマートスピーカーなどに生かされています。また、そのAI(人工知能)技術を検索エンジンにも取り入れており、2016年からはAI(人工知能)部門のトップが検索部門のトップを兼任する状況です。

そして、このAI(人工知能)を取り入れた検索エンジンによって、以前はユーザーが欲しい情報を検索できなかったものが検索できるようになりました。

例えば、テレビCMの曲名を検索するときには、その曲名が分からなければ検索を掛けても望むような結果は得られませんでしたが、現在では曖昧なフレーズであっても検索すれば出てきます。

やはり、以前よりも格段に便利になっていますよね。では、この検索にはどのような技術が使われているのでしょうか。結論としては以下の3つのAI(人工知能)技術などが検索に使われています。

  1. セマティック検索
  2. エンティティ検索
  3. RankBrain

まず、1と2について説明していきましょう。

基本的にユーザーは情報を検索するための検索クエリ、分かりやすくいえば質問を記入して検索します。このときには、当然欲しい情報を得るために検索を行うので、検索結果には欲しい情報がしっかりと記載されていることが必要です。

しかし、昔の検索エンジンでは上手く欲しい情報を表示することができませんでした。そのため、Googleではセマティック検索とエンティティ検索を導入。その結果、欲しい情報を得られるようにしました。ちなみにセマンティックとはものの本質を指す言葉で、セマンティック検索とは検索する意味を理解して検索すること。

また、エンティティとは実体という意味の言葉で、エンティティ検索とは検索するものの言葉を階層構造でモデル化して関連付けることです。ただし、これだけでは分かりにくいでしょうから具体的に解説します。

セマティック検索は検索した言葉と同様な意味の言葉も検索する

単語のイメージ

まず、セマンティック検索を具体的に説明すると、

例えば「 大坂 飲み屋」という言葉で検索することを考えてみると、セマンティック検索では「飲み屋」類語の「居酒屋」も含めて検索します。

これは、

検索した言葉と同様な意味の言葉も検索結果に表示することで、ユーザーが満足できるようするために行っている仕組み。

この他セマンティック検索では、検索クエリの答えを知りたい場合にアンサーボックスを設けたり、検索クエリの関連情報についてをナレッジボックスで表示したりするなどしています。

エンティティ検索は事柄を関連付けをすることでストレートでないものも検索できる

関連のイメージ

次に、エンティティ検索をアニメや漫画などでお馴染みのサザエさんを具体例にして説明しましょう。

このときエンティティ検索では、

サザエさんを中心とする家族に関してを1つの階層として捉え、次にそれぞれの友達などを1つの階層として捉えていきます。
この他住んでいる場所などそれぞれの属性ごとに階層構造を作って樹系図のように関連付け。これにより、実際に検索クエリに「サザエさんはどこに住んでいるのか」と検索すると、「東京都世田谷区桜新町あさひが丘3丁目です」と表示されます。

つまり、エンティティ検索はそれぞれの事柄について関連付けることで、検索クエリがストレートでない物でもしっかりと表示できる仕組みだということ。これが1と2についてになります。

RankBrainはユーザーが何を探しているのかを予測して検索

関連のイメージ

それでは、特に今のGoogle検索においてAI(人工知能)と関連している3について説明します。こちらは2015年から導入されたもので、検索の際のAI(人工知能)アルゴリズムのこと。

これが一体どんなものかといえば、

ディープラーニング(人間の脳のしくみを模倣したAIの手法の一つ)でできたこのアルゴリズムは、ユーザーがどんなことや何を探しているのかなどを学習して、予測できるようにしています。これによって、ユーザーが望んだ検索結果を表示できるようになりました。

具体例としては、

見たことはあるけどフレーズや歌手名などがわからないカッコいいCM曲を探しているときに、「曲 カッコいい CM」と検索すれば米津玄師やSuchmosなどが結果として表示されます。

つまり、これは検索の際に用いられるAI(人工知能)アルゴリズムによって、限定された情報から予測して結果を表示しているということ。

なお、現在このAI(人工知能)アルゴリズムは、人間が理解できない検索クエリを15%処理できるなど、能力としては人間に勝っています。これが、Google社が数秒間に数百万もの検索クエリを処理できる仕組みなのでしょう。

実際検索しているときにはほとんど情報がないときもあり、上のような曖昧な検索でも結果がしっかりと得られるのは非常に便利ですよね。これらの3つのAI(人工知能)技術を検索に取り入れることで、Google社は検索エンジンで世界シェアが1位となっています。

下ではさらにAI(人工知能)が検索に取り入れることでどうなっていくのかをお伝えしていきましょう。

未来ではAI(人工知能)技術を取り入れた検索はどうなるのか

画像検索のイメージ

上で紹介したGoogle社は今新しいAI(人工知能)技術を取り入れた検索サービスをリリースしています。それは「Google レンズ」と呼ばれるものです。

こちらは、画像認識などのAI(人工知能)技術を生かしたもので、このアプリ1つで画像に似た商品を検索したり、花や建造物の名前を調べたり、書かれている言葉の翻訳や説明を見ることができるアプリ。

アメリカで初めてリリースされたこのアプリは、最近まではGoogle社のandroidスマホの「Pixel 3」でしか利用できませんでした。

しかし、2018年11月22日に他のandroidスマホでも利用ができるようになったのです。これにより、AI(人工知能)を検索に導入することで、また新たな便利さを得ることになったといえます。きっと今後もGoogle社ではこのようなAI(人工知能)と検索を結びつけたサービスが出てくるのは間違いないでしょう。

そして、ものを調べたりするなどで検索の利用が将来はより簡単に、詳しくなっていくのではないでしょうか。現在検索エンジンとAI(人工知能)でリードしているGoogle社のこれからに期待していきたいです。

 

検索のイメージ

最後に世界的な検索エンジンのシェアとAI(人工知能)についてお伝えしていきます。

ご存知のようにAI(人工知能)技術に関してはアメリカ以外では特に中国の台頭が顕著。また、中国では検索エンジンのシェアはGoogle社がトップではなく、中国独自の検索エンジンがトップです。

これらを踏まえていくと、中国から新しいAI(人工知能)と検索を結びつけた革新的なサービスが登場することもあり得ます。さらに、この他韓国やロシアでもGoogle社のシェアが減っており、独自の検索エンジンのシェアが上昇しています。

もしかすると、これらの国独自の検索エンジンからも革新的なサービスが生まれるかもしれません。日本では検索エンジンというとYahoo!がありますが、是非ともこれらの国に負けずに、新たな革新的なAI(人工知能)と検索を結びつけたサービスが生まれることを期待しましょう。

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