「保育園満員で働きたくても働きに行けない~」
そんな声はママ友の間のみならず、ニュースなどでもよく耳にしますよね。
その一方で、預かる保育園側は過酷な労働環境から、辞めていく保育士さんも多く保育士不足の問題も。政策の一つとして保育士の給料アップのニュースも少し前に話題になりました。ですから待機児童、保育士不足など、保育に関する問題は現代の社会問題となっています。
しかし、ここにもAI(人工知能)やロボット技術の活用によって大いに状況が改善される可能性が見えてきたようです。
ロボット掃除機、ペット型ロボットなど私たちの生活の中にもロボットが馴染んできている現代ですが、ついに保育見守りロボットというものが開発され、実際に保育園で活躍しています。
え!?それってドラえもん的なロボット!?な~んて一瞬ドキドキしてしまう方もいるでしょう。流石にドラえもんではないにしても、保育を手伝ってくれるロボットがいれば、「保育園満員で入れられなかった~」なんて声は減るかもしれませんよね。
「待機児童」「保育士不足」のようなワードは子育て世帯だけではなく、ニュースなどで誰もが一度は耳にしたことのあるような現代の社会問題の一つですから、本当にドラもんのような保育ロボットがいれば解決の鍵になり得るかもしれません。
そこで今回はこの保育見守りロボットとはどう言った技術を使っていて、どんなものなのか?そして今後の可能性についてお伝えしていきましょう。
保育ロボットとは
保育のロボットと聞くと、「まさか、人間の代わりにロボットが子供のオムツを変えたりするの!?」や「子供の教育的にロボットが保育は・・」など、そんなことを想像してしまう方もいるかもしれません。
でもご安心ください。現在、実際に保育園で稼働している保育ロボットは、主に保育園での様々なデータや数値を収集、処理し、保育士の業務量を減らす場面で活躍しています。
それでは実際活躍しているロボットの実例を見ていきましょう。
保育事業所で活躍するロボット
その保育ロボットは「VEVO」。実際に保育事業を展開している企業が大学と共同で開発しました。つまり、保育事業所が開発した保育園運営管理システムの一部が保育ロボットで、保育の現場をよくわかっているからこそ、開発されたシステムなんですよね。
具体的に保育ロボットがどのような場面で活躍しているのか、保育ロボットの仕事内容を見ていきましょう。
保育ロボットの仕事内容
- 毎朝登園する園児に声かけ
- 保育士の代わりに園児の写真撮影と保護者に写真の販売
- 衣類につけたセンサーと連携して、寝返りや呼吸の常時計測
- 子どもにクイズを出したり、音楽を流す
- 保護者への伝言
- 保育料金の算出
- 保育士のシフト管理
このように、保育ロボットの仕事内容は様々。
しかし、こうやってみると、保育園の業務は保育だけではないことが非常によくわかります。
ですから、それを解消するための最新技術が保育ロボットです。先ほどの仕事の内容でもわかるように、このロボットは業務の負担を軽減に繋がっています。
また、このロボットを導入することで、少ない保育士でも子供一人一人を見ることができるため、保育ロボットを導入している保育園では、年間350万円の人件費が削減できたという成果も出しています。これは大きな金額ですよね。
保育ロボットがいる未来は
保育の現場に革命的変化を起こした保育ロボット。今後ますます保育ロボットが活躍することで、保育の現場でどのような変化や進歩が期待できるのでしょうか。
まず保育ロボットがもたらす効果は・・・
- 保育士が保育に専念できる
- 人として子どもに向き合う時間が増える
- 保育士と保護者の連携がしやすくなる
- 子どもの健康管理、安全管理が行き届く
- 保育園運営側も人件費削減
など、既にいくつもの成果を出しています。そして、保育ロボットを導入することで期待できることは・・・・
- 質の高い保育ができるようになる
- 乳幼児突然死症候群(SIDS)などから子どもの命を守れる
- 連絡漏れなどが防げ、保育士と保護者の信頼関係が築きやすくなる
- 削減できた人件費を保育士に還元することで、モチベーションアップを測れたり、保育施設の増設で待機児童の解消が望める
- 保育士の業務軽減による離職率の低下、保育士不足の解消が期待できる
- 保育園に預けやすくなれば、共働きでも安心して子どもを産める
- 出生率も上がる!?
と言った、現在問題となっている事の解決に繋がる可能性が考えられます。さらに将来は、この技術を活用して発達に関するデータを蓄積し、解析を進めていきます。
つまり、
親からしたら、「子どもの能力を伸ばしてあげたい。」「その子にとって最適の教育を受けさせたい。」と思うのは当然のことでしょう。それが膨大なデータを元にした明確な証拠があれば、一人一人に合った、より良い保育や教育が可能になるのです。
今回は現状の保育ロボットとその可能性についてお話ししました。
- データの収集・管理、事務処理で保育士の業務軽減の役割
- 子どもの健康管理・安全管理などの見守り機能の充実
といったことが現在の保育見守りロボットの機能と役割だと分かりましたよね。
ロボットと聞くとドラえもんのようなロボットを想像してしまいがちです。しかしこの保育見守りロボットによって、保育の現場の労働環境や安全管理が改善されていきます。
そして、保育見守りロボットが、「保育士が保育に専念する」と言う、当たり前のようで実はなかなか出来なかった状況を解決してくれます。やはり、保育で大事な人の心を育てる部分は、人しか出来ません。だからこそ、それ以外の部分をロボットに任せることで、より質の高い保育が可能になるのです。
知れば知るほど、預かる側の保育園、保育士も、預けられる子どもと、預ける保護者全てにメリットがある保育ロボット。このロボットで保育の現場が改善されると、保育現場だけに留まらず、社会全体にも良い変化をもたらすキッカケになり得るでしょう。
しかし、現在徐々に導入されていってるようですが、まだまだスタンダードではありません。
保育ロボットと聞くと、一瞬戸惑う気持ちもありますが、彼らの存在は、既に保育現場で必要不可欠な存在になっています。今後保育ロボットが当たり前になり、自分たちの子どもの友達の一人がロボットになる日も遠くないかもしれませんよね。
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