小学校でのプログラミング教育が必須になり、子供向けのプログラミング教室が今大人気です。小学生のお子様をお持ちの方は、この波に乗り遅れないようにと思うと大変ですよね。
中には1歩リードして、既にプログラミング学習に取り組まれているお子様もいらっしゃるでしょう。もしあなたのお子様が今プログラミングに夢中なら、次はpython(パイソン)を入門書で学習されることをおすすめします。
小学生も高学年くらいになってきたら、本格的なプログラミングは憧れのはず。無理強いはよくないけれど、「好奇心の芽をスクスクと伸ばしてあげたい」そう思うのが親心です。
子供自身が興味のあるそぶりを見せたら、その時がチャンス。ぜひ子供向けのpython入門書をプレゼントしてあげましょう。好きなことには思わぬ能力を発揮する子供たち。未来のプログラマーのために、チャレンジする機会はたくさん与えてあげたいものですよね。
今回は小学生におすすめのpython入門書を5冊ご紹介します。お子様の喜ぶ顔を想像しながら一緒にみていきましょう。
pythonってどんな言語?
最初にpythonはどういう言語なのかをご説明します。python(パイソン)は、たくさんあるプログラミング言語の中のひとつです。その特徴は以下のとおり。
- シンプルでわかりやすいコード
- ライブラリが豊富(ライブラリ:プログラムを簡単にするための部品集)
- 人工知能(AI)の開発に使われている
このようにpythonはコードが簡単でわかりやすいので、大人にも人気急上昇中の言語です。
では次に、このpythonがどうして小学生におすすめなのかをご説明しましょう。
pythonを小学生におすすめしたい理由
pythonを小学生におすすめしたい理由ですが、その前にお話しておきたいことがあります。それは「pythonは小学生の誰にでもおすすめできるものではない」ということ。
ここでまず、現在小学生の子供たちは学校などでどんなプログラミング学習をしているのかをみておきましょう。
小学生のプログラミング事情
今、小学生は学校や子供向けプログラミングスクールで、「ビジュアルプログラミング」を習っています。ビジュアルプログラミングとは、プログラミングを大きく2つに分けたうちのひとつ。
- ビジュアルプログラミング
- コードプログラミング
ではそれぞれをご説明します。
ビジュアルプログラミング
マウス操作ならタイピングに慣れていなくてもできるから、飽きっぽいお子様でも遊び感覚で取り組めそうですよね。
ちなみにビジュアルプログラミングは、その見た目から子供用のイメージがありますが一般向け(大人向け)もあり、プロの世界でも使われています。
コードプログラミング
現在、小学校や子供向けプログラミングスクールのほとんどは、Scratchなどのビジュアルプログラミングを導入しています。難しいコードの書き方や構文を知らなくてもプログラミングの構造が学べるので、楽しんで取り組めそうですよね。
では次に、小学生がpythonを始めるタイミングと、おすすめする理由についてお話します。
小学生にpythonをおすすめしたい理由
数あるプログラミング言語の中でもpythonを小学生におすすめする理由は、コードプログラミングの中でも特に「書きやすい」「読みやすい」「シンプル」な言語だから。
pythonは書くコードの量が少なくて済むので、他の言語に比べてハードルが低いのです。やっぱり楽しくないと続かないので「簡単に書ける」というのは大きなポイントですよね。
ただ、小学生が最初からpythonに挑戦するのはあまりおすすめできません。その理由を次でご説明します。
小学生がpythonを始める時気を付けたいこと
pythonが「簡単」と言ってもそれはあくまで「他の言語と比べれば」の話。
ビジュアルプログラミングと比べるとpythonは格段に難しくなります。英語の要素が含まれることもあり、いきなり子供に一人でやらせると「プログラミング嫌い」になってしまう可能性も否めません。大人でも挫折することが多いプログラミング。エラーを延々と探し続けるのは相当な忍耐力が必要です。まして小学生ならなおさら。
親と一緒に何かに取り組むって子供にとってはとても嬉しいこと。それに共通の関心事があれば、やがて思春期にさしかかるお子様との良いコミュニケーションツールにもなるでしょう。
ではいよいよ、小学生におすすめのpython入門書をご紹介。
小学生におすすめのpython入門書その1:Python 1年生
最初にご紹介するのは翔泳社の「Python1年生体験してわかる!会話でまなべる!プログラミングのしくみ」。
最終的には人工知能(AI)アプリが作れるようになり、機械学習の基本が理解できるようになります。サンプルコードをダウンロードできるので安心。
小学生におすすめのpython入門書その2:Python2年生スクレイピングのしくみ
次は同じく翔泳社の「Python2年生スクレイピングのしくみ体験してわかる!会話でまなべる!」。上記のシリーズ本です。
挫折経験のある大人が「この本でやっとわかった」という声もありました。こちらもサンプルコードをダウンロード可能です。
小学生におすすめのpython入門書その3:たのしくまなぶPythonプログラミング図鑑
次は創元社の「たのしくまなぶPythonプログラミング図鑑」。
パタンと開きやすい綴じ方はとても使いやすそう。鮮やかな配色の絵を描いたり、おもしろそうなゲームを作ったりしながら、pythonの基礎が身に付きます。
小学生におすすめのpython入門書その4:12歳からはじめる ゼロからの Pythonゲームプログラミング教室
次はラトルズの「12歳からはじめる ゼロからの Pythonゲームプログラミング教室」。
小学生におすすめのpython入門書その5:コーディング フォー ビギナーズ PYTHON
最後は、日経BPから出ている「コーディング フォー ビギナーズ PYTHON」。こちらは対象年齢10歳以上、欧米の子供達に大人気のプログラミング絵本です。
今回は小学生にpythonをおすすめしたい理由とその注意点、そしてpython入門書を5冊ご紹介しました。
子供達には「プログラミングって楽しい」「もっとやりたい」というワクワク感をもって学習して欲しいですよね。
pythonに取り組むには大人のサポートが必要になりますが、そこはかわいい我が子のため。親子一緒に何かに取り組むって素敵なことですし、やってみたら親の方が夢中になってしまうかもしれません。
しかしその一方、「小学生にコードプログラミングは教えるべきではない」という否定的な意見もあります。難しすぎて続かない、というのがその理由。確かに、カラフルな画面から単調なコードだらけの画面への移行は少々ハードルが高いかもしれません。
でも、本人が興味をもって「やりたい」と言うのなら話は別です。難しいpythonを頑張りぬいて楽しいゲームを完成させたら、それはとてつもなく「大きな自信」になるでしょう。新しいことにチャレンジする「意欲」にもつながるはず。
そしてその「作品」を人に喜んでもらえる嬉しさを経験したら・・・そうなったらもうしめたもの。
「ゲームばっかりして」という、全国共通、親のお悩みナンバー1のこの問題は、「またゲーム作り頑張っているの?」という、未来のプログラマーへの大きな期待に変わるでしょう。