データ分析をするなら読んでおきたいPCA(主成分分析)の書籍9選 | AIZINE(エーアイジン)
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データ分析をするなら読んでおきたいPCA(主成分分析)の書籍9選

データ分析をするなら読んでおきたいPCA(主成分分析)の書籍9選

最近、「データ」という言葉をメディアなどで見聞きすることが多くなりましたよね。現代でデータを分析して利用することはとても重要であり、その分析で使用されることが多い手法の1つがPCA(主成分分析)です。

データとは、さまざまなことを判断するための材料。インターネットの普及で、データの収集が以前よりもしやすくなりました。そして、集められたデータは分析されて、さまざまな分野で目的に合わせて活用されています。

例えばマーケティングでは、ある商品を購入した顧客の年齢・性別・購買履歴などのデータを収集し分析して、次の販売戦略に利用します。マーケティングには、さまざまな分析方法が使用されていますが、PCAもその1つです。

現代の企業内業務では、パソコンを使ったデータ分析の仕事が増えています。そのため、PCAについて知っておくと、とても仕事で役立ちます。そこで今回は、データ分析方法のPCAについて学べる書籍9冊と、学ぶ上での注意点などをお伝えしましょう

PCA(主成分分析)とは

統計のイメージ
PCAとは、多変量解析の1つで多くのデータを分析しその特徴をとらえて、わかりやすく要約する分析手法です。多変量解析とは、複雑なデータをわかりやすくする手法でPCAのほかに、多くのデータから共通点を見つけ出す因子分析や、アンケート調査などの結果を見やすくするコレスポンデンス分析などがあります。

データをPCAにかけると、抽出した特徴が第1主成分、第2主成分として出ます。例えば、国語や数学などの教科の成績から、各学生の総合成績と理系科目が得意なのか、文系科目が得意なのかがわかります。この場合、第1主成分で総合成績が表され、第2主成分でわかるのが、理系科目か文系科目の得意な方です。

またマーケティングでは、現在販売されているさまざまな種類の飲料水を分析する場合、第1主成分で一番売れている飲料水がわかり、第2主成分では、清涼飲料、炭酸飲料のどちらがこのまれているのか、などがわかります。

現在、このようなPCAの結果を得るなら、データ分析ソフトウェアを使用するのが簡単です。しかし、PCAの理論や算出方法を知っておけば、必要なデータを的確に準備でき、得られた結果を効果的に利用できます。そこでこれから、PCAについて学習できる書籍を3つの段階別で全9冊紹介しましょう。

まずはPCA(主成分分析)を取り組む前に読むべき書籍

数学のイメージ
まず紹介するのは、PCAに取り組む前に読んでもらいたい書籍です。

解析学図鑑: 微分・積分から微分方程式・数値解析まで

PCAには微分・積分の数学知識が必要です。そこで、PCAに取り組む前に読んでもらいたいのが、「解析学図鑑: 微分・積分から微分方程式・数値解析まで」。

一般に微分・積分の解説書は、数式と解説文で構成されたものが多く、それだけでも微分・積分に対して複雑で難しいイメージを持ってしまいます。この本では、そんな微分・積分の本に対するイメージを払拭するために、図解を多く取り入れてわかりやすいようにかみ砕いて解説しています。PCAを勉強したいけど、微分・積分が苦手な人におすすめします。

高校数学でわかる線形代数

線形代数もPCAに必要な数学知識の1つ。「高校数学でわかる線形代数」はタイトル通りに、大学で学ぶ線形代数を高校数学の知識を使って解説しています。

高校から大学に入ると数学のレベルが急に高くなります。そのため、ついていくのが精いっぱいで大学時代に学んだ線形代数をあまり深く理解できていない人も多いですよね。

この本では高校数学レベルの知識を用いて、線形代数をわかりやすいように解説しています。数学が得意な人には物足りなさを感じる内容ですが、それは裏を返すと線形代数が苦手な人にとって学習しやすい証です。線形代数が苦手な人、もう一度勉強しなおしたい人におすすめします。

データ分析の先生! 文系の私に超わかりやすく統計学を教えてください!

PCAは統計学という学問の中に入ります。その統計学をわかりやすく解説しているのが「データ分析の先生! 文系の私に超わかりやすく統計学を教えてください!」。

この本は、タイトルにもあるように文系の人にも、わかりやすく解説している統計学の入門書です。

本の内容にはPCAについても書いてあるので、統計学でのPCAの位置づけなどがわかります。また、複数のキャラクターの会話と図解を用いているので、一般的な統計学の本よりもわかりやすい内容です。この本は特に理数系が苦手な人におすすめします。データ分析の初学者であれば、PCAを学ぶ前に統計学について勉強しましょう。

ここではPCAを学びはじめる前に、知識として身につけてほしい微分・積分、線形代数、統計学の本を紹介しました。次はPCAの基本が学べる本を紹介します。

PCA(主成分分析)の基本が学べる書籍

統計のイメージ
PCAの基本が学習できる書籍を、PCAに絞って解説した本と、多変量解析についても知ることができる本を紹介します。

主成分分析の基本と活用

PCAについて書いてある多くの書籍は、多変量解析の1つとして解説していますが、「主成分分析の基本と活用」は、PCAに絞って書いた解説書です。

現在、さまざまな目的にPCAを使用する場合は、データ分析ソフトウェアで簡単におこなえます。しかし、PCAの理論を知っておくことで出された結果の意味も理解でき、その知識が実務上のデータ分析で有効に働きます。

この本では、PCAの基本から実務で起きる特殊な実例も交えて解説。学んだ内容をすぐに実務で活用できます。そのため、これから仕事の実務でPCAを扱う人におすすめします。

例題でよくわかる はじめての多変量解析

「例題でよくわかる はじめての多変量解析」は、多変量解析の基本的な手法が一通り学習できる入門書です。この本の学習の進め方は、まず各手法で基本になる問題を手計算します。それによって各手法のイメージがつかめた後に理論を学びます。

段階をへて学習を進めるので、多変量解析の初学者でもこの本は理解しやすいでしょう。PCAとそれを包括する多変量解析の基本をしっかり身につけたい人におすすめします。

まずはこの一冊から意味がわかる多変量解析

「まずはこの一冊から意味がわかる多変量解析」は、初学者に向けて多変量解析の基本を解説している書籍です。この本では数式を使用して、初学者にPCAおよび多変量解析の基本を解いています。また、PCAおよび多変量解析の各手法が、どのような目的で何の結果を出すのか、について知ることができます。

前提として、この本の学習には数学力が必要です。そのため最低限必要な数学知識を第9章に盛り込み、数式についても解説しているので、数学が苦手な人におすすめします。

紹介した書籍でPCAの基本は、しっかりと身につけられます。また、そのほかの多変量解析の手法についても知識をつけておけば、さまざまな分析に応用できるので学習しましょう。

では、次にパソコンを使用してPCAを学習できる書籍を紹介します。

PCA(主成分分析)を実践で学べる書籍

Excelのイメージ
最後にPCAをExcelとフリーソフトで実践しながら学習する書籍を3冊紹介します。

本当に使えるようになる多変量解析超入門 (知識ゼロでもわかる統計学)

「本当に使えるようになる多変量解析超入門」は、統計分析フリーソフト「R」を使用して、多変量解析全般の基本について学習できる入門書です。これまでデータ分析に触れる機会がなかった人にとって、数式やグラフ、聞きなれない専門用語で解説しているデータ分析の専門書は、理解しづらいですよね。

この本はPCAとそのほかの多変量解析について、頭だけで考えるのではなく統計分析フリーソフト「R」を使用し、実際に操作をしながら学習をします。インプット、アウトプットでの繰り返しで学習を進めるので、多変量解析の基本が早く身につくでしょう。PCAをできるだけ早く実務で活用したい人におすすめです。

研究に役立つJASPによる多変量解析

「研究に役立つJASPによる多変量解析」は、統計解析のフリーソフトJASPを使用してPCAが学習できます。一般にソフトウェアを使用するデータ分析本の中には、データ分析についてではなく、ソフトウェアの操作方法をメインに解説しているものがあります。

しかし、この本ではソフトウェアの操作はもちろんですが、多変量解析の各分析手法について学べる内容です。タイトルにも記されているように、研究でJASPを使ってPCAを実行したい人におすすめします。

例題とExcel演習で学ぶ多変量解析: 因子分析・コレスポンデンス分析・クラスター分析 編

Excelを使用してPCAを学べるのが「例題とExcel演習で学ぶ多変量解析: 因子分析・コレスポンデンス分析・クラスター分析 編」です。現代の仕事などでデータ分析にExcelを使用する機会は増えています。

この本ではExcelを使用して、PCAのほか多変量解析全般について学習できます。多変量解析の各手法でまず基礎を学び、続いて応用、そして仕上げにExcelと著者が作成したソフトウェアで演習をする内容です。

身近な例題を多く紹介しているので、この本を学習し終えたら、その内容がすぐに実務にも役立つでしょう。実務でExcelを使用して、PCAに取り組まなければならない人におすすめします。

パソコンを使ったPCAの学習は、実践力が身につく効果的な方法です。紹介した書籍を活用して、実務で通用する実践力を身につけましょう。

PCA(主成分分析)を学ぶ上での注意点

勉強のイメージ
PCAを学ぶ上で注意点が2つあります。1つは前提として、PCAに関する数学知識が必要であることです。

PCAで必要になる数学は、微分・積分、線形代数や確率などの知識が必要です。そのため今回、紹介した書籍などでPCAに取り組む前に、それらの数学知識について学習しておきましょう。

そして、2つめは専門用語です。PCAを学習すると、さまざまなデータ分析の専門用語が出てきます。例えば、標準偏差とは、データのばらつき具合を指す言葉で、この値が大きいほど、ばらつきも大きくなります。そして変動係数は、標準偏差を平均値で割った値です。

このような専門用語は、特にこれまでデータ分析に関わることがなかった人にとって、なかなか理解しづらい言葉です。そのため、PCAに取り組む前にある程度データ分析に関する専門用語を調べておくと、スムーズに学習を進められます。

この2つはPCAを身につけるために必要なので、前知識として学習しましょう。

まとめ
さて、今回はPCA(主成分分析)と、その学習に適した書籍を9冊お伝えしました。PCAとは、多くのデータからその特徴をとらえて要約する分析手法で、因子分析やコレスポンデンス分析などと同じく多変量解析の1つです。PCAで分析すると、データで一番の特徴が第1主成分、その次の傾向が第2主成分として出ます。

現在、PCAはマーケティングなど多くの目的で使用され、データ分析ソフトウェアを使えば簡単に結果が得られます。しかし、PCAの理論や算出方法を知っておけば、実務で効果的に算出した結果を利用できます。そこで今回は、PCAについて学習できる9冊の書籍を3つの段階別で紹介しました。

【まずはPCA(主成分分析)を取り組む前に読むべき書籍】

  • 「解析学図鑑: 微分・積分から微分方程式・数値解析まで」:PCAに必要な数学の微分・積分についてわかりやすく解説。微分・積分が苦手な人におすすめ。
  • 「高校数学でわかる線形代数」:線形代数を高校数学の知識を使って解説。線形代数が苦手な人、もう一度勉強しなおしたい人におすすめ。
  • 「データ分析の先生! 文系の私に超わかりやすく統計学を教えてください! 」:PCAが属している統計学をわかりやすく解説。理数系が苦手な人におすすめ。

【PCA(主成分分析)の基本が学べる書籍】

  • 「主成分分析の基本と活用」:PCAに絞って書いた解説書。これから仕事でPCAを扱う人におすすめ。
  • 「例題でよくわかる はじめての多変量解析」:多変量解析の基本的な手法が一通り学習できる。PCAと多変量解析の基本をしっかり身につけたい人におすすめ。
  • 「まずはこの一冊から意味がわかる多変量解析」:初学者に向けて多変量解析の基本を解説。数学が苦手な人におすすめ。

【PCA(主成分分析)を実践で学べる書籍】

  • 「本当に使えるようになる多変量解析超入門 」:統計分析フリーソフト「R」を使用して、多変量解析の基本を学習できる。PCAを早く実務で活用したい人におすすめ。
  • 「研究に役立つJASPによる多変量解析」:統計解析のフリーソフトJASPを使用した、PCAを学習する。研究でPCAに取り組む人におすすめ。
  • 「例題とExcel演習で学ぶ多変量解析: 因子分析・コレスポンデンス分析・クラスター分析 編」:Excelを使ったPCAが学習できる。Excelを使ってPCAに取り組む人におすすめ。

そして、PCAの勉強に必要な、微分・積分、線形代数や確率などの数学知識と、データ分析の専門用語を事前学習しましょう。そうすれば、スムーズにPCAの学習を進められます。

インターネットでさまざまなデータを取得できる現代では、その分析にPCAを使用する機会が増えています。そこで今回、紹介した9冊の書籍を活用して、PCAがあなたのスキルになるように目指しましょう。

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