最近いたるところでAI(人工知能)という言葉を耳にしますよね。あまりピンと来ないという方は、車やスマートフォン、さらには炊飯器にまでAI(人工知能)は搭載されつつあると聞いたら驚くのではないでしょうか。そのくらい、AI(人工知能)は私たちの日々の生活に深く浸透しつつあるということですよね。
ここで大切なのはAI(人工知能)が生活に浸透しつつあるということは、その危険性とも隣り合わせになっていくということです。ビッグデータを活用した予測や判断支援、発見などによって私たちの生活をより容易に便利にしてくれるAI(人工知能)ですが、これからの時代を上手に生きていくためにも、メリットだけでなくその危険性についても知っておきましょう。
そこで今回は、AI(人工知能)が普及した未来に起こると考えられる3つの危険性についてお伝えします。
たくさんの仕事がAI(人工知能)に奪われる
まずは最も近い未来に考えられる、さらに最も現実的と思われる危険性についてです。AI(人工知能)の普及による最大のメリットは、膨大なデータを解析することで、主に単純作業などが自動化できるところにあります。
しかしこれは、逆に言ってしまえば単純作業を主としている仕事が、AI(人工知能)によって奪われてしまうともいえるのです。
そんなことになったら大変です。失業者が多くなることで貧富の差はますます広がり、AI(人工知能)にとって代わられない仕事をする人たちだけが生き残ることができる。そんな未来になってしまうかもしれません。
なんでも決定してくれるAI(人工知能)の存在
2つ目の危険性として、その便利さゆえに、高度に発達したAI(人工知能)になんでもかんでも頼ってしまうようになる可能性があるということも挙げられます。
Apple社の秘書機能アプリケーションソフトウェア「Siri」のように、様々な質問に答えてくれるAI(人工知能)はもうお馴染みですよね。道がわからないときなどに、「~までの道を教えて」なんて言うだけでその道順を教えてくれたりして、とっても便利です。
では、そんなAI(人工知能)が“自ら”決定までしてくれるようになってしまったらどうでしょう。
キメラ社が提唱するAGI(Artificial General Intelligence)は、レストランの道やメニューを教えてくれるだけでなく、自身でそれらを決定してくれます。そのように、“自分で考え、決定してくれる”AI(人工知能)が生活に普及した場合、人々が自分で考え決定するという機会は無意識のうちに減少してしまうのではないでしょうか。そのような状態は次の危険性を招く大きな要因にもなります。
AI(人工知能)に支配されるという可能性
最後の危険性は、AI(人工知能)が発達していくことで、いつかは人間を超えて、果ては支配するようになってしまうのではないかという問題です。これは少し現実的ではないという人もいますし、人間を超えるとは何か、という問いも生まれてくる問題ではありますが、例えば記憶量などでは、忘れることのないAI(人工知能)は人間よりもはるかに有利です。人間を超えたAI(人工知能)が暴走をする…。
そこにどんな危険性があるかは想像に難くないですよね?それこそ様々なSF作品で語られたように、人類滅亡の危機にまで追い込まれるかもしれません。
AI(人工知能)による支配とは、なにも意思をもった人工知能が人間に反抗しはじめるといったSF作品チックな場合にだけ起こる問題ではありません。
1つ目の危険性として述べたように約半数にも及ぶ仕事をAI(人工知能)に任せてしまっている状態で、2つ目の危険性で述べたように人間が自ら決定する機会を減らしてしまったらどうなるでしょう。AI(人工知能)に支配された社会が簡単に出来上がってしまうのです。そんな社会でAI(人工知能)が誤作動を起こす…。それだけでも多大な被害が生じることでしょう。
さて、ここまでにAI(人工知能)が普及した未来における3つの危険性についてお伝えしてきました。3つの危険性への対処において共通していえることは、AI(人工知能)に頼りすぎないことと、自分で思考する、決定する、表現する、といった人間らしさを大事にすることといえるのではないでしょうか。
AI(人工知能)は、もちろん便利で良い点もたくさんあり、私たちの生活をより便利なものにしてくれますから、その普及はもう留まることはないでしょう。その便利さに甘んじて、なんでもAI(人工知能)に頼り、気がついたら支配されていたなんてことがないように、ここまでご紹介したような危険性もあるということを理解したうえで、ヒトとAI(人工知能)が上手に付き合っていけると良いですよね。
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