近年、保育士が不足しているという問題を目にすることが多くなりましたよね。保育園に子供を預けたいけど入園定員数が満員で入れない「待機児童」など、困っている保護者の声もよく聞きます。
実際に2016年の流行語大賞にも、匿名ブログ記事の「保育園落ちた日本死ね!!」が選ばれたのも、保育士不足を印象付ける出来事でした。しかし、どうすれば保育士不足を解消して、保育園の経営が安定するか、保育園に入れない待機児童を減らせるかという議論が成されています。
そこで、保育士不足の解消につながるかもしれない一つの糸口が生まれました。それは、保育園にロボットを導入しようという試み。「保育園にロボットなんてどうやって使っていくんだ」と疑問視される方も多いかもしれません。
ましてや、保育園は、製造工場や簡単な軽作業をする業種とは全く違い、保育士と園児での人と人の信頼関係があってこそ成り立つものです。皆さんの中にもロボットと聞くと産業用の製造ロボットなどを想像される方もいるでしょう。ですが、今日紹介するMEEBOはソフトバンクが提供している、pepperくんのようなサービスロボットです。
これらの背景を踏まえて、今日は保育園で働く保育士不足の現状と、それを支えるお守りロボット「MEEBO」についてお伝えします。
保育園での人手不足の現状
まずは、保育の現状について見ていきましょう。
そこで、先ほど紹介したお守りロボットMEEBOに注目が集まっています。
では早速、MEEBOがどのように保育園で活躍しているのか、保育士のサポートをしているかをお伝えしていきましょう。
世界初の見守りロボット、その名もMEEBO
MEEBOはユニファ株式会社が提供しており、同社の写真販売サービス「るくみー」とセットでレンタルされています。「るくみー」についてはまた後で説明しますので、まずはMEEBOについて。
ですからMEEBOにできることには土岐さんの思いがたくさん詰まっています。では次に、保育園で働くMEEBOのお仕事を具体的に伝えしていきましょう。
MEEBOが出来ること
写真を撮って、るくみーにアップロードする
MEEBOには顔認証機能が実装されているため、子供達の顔を探し「笑って笑って!」と笑顔を促して撮影します。
保護者からすれば、普段保育園での我が子の自然な表情や雰囲気を写真に残すことができるので良い思い出になるのは間違いありませんよね。
このサービスは全国の1300の保育園で利用されています。
今までは、保育士が撮影した写真を印刷して園内に提示して保護者が我が子を探して購入するといった手間暇かかる発売方法でした。しかし、この方法なら保育園の手間も省け、さらに、この写真の売上の一部を保育園に還元する仕組みもあるので、保育園の負担軽減にもつながるのです。
このようにロボットが人間の作業を代わりに行うことで、保育園の負担が減り、保護者にも嬉しいという結果が出ています。
音楽を流してダンスやコミュニケーションができる
ところで、多くのロボットメーカーが、ロボットを道具として使おうと考えていますが、このMEEBOは子供達の友達という位置付けをしています。
今までは保育士と園児でしていたことにロボットが加わることで、新しい雰囲気が味わえますよね。そして、園児がダンスをしているところを間近で撮影できるので、先のサービスとの相性もバッチリです。
地震速報通知ができる
また、最近では自然災害の対応も当たり前ですよね。
これは保育園としてもすぐに対処に移れますよね。
今後の進化も期待されている
そして、今後の課題としては日本に4万近くの保育園や幼稚園に対してどのようにアプローチしていくかが重要視されています。
簡単なアルゴリズムではなく、複雑な会話ができるようになると、園児たちも長い間MEEBOを愛してくれるでしょう。園児の昼寝の見守り管理や昼食の献立を伝えてくれるようなサービスがあると、さらに嬉しいですよね。
今回は、保育園のお助けロボット「MEEBO」についてお話しました。
MEEBOについてまとめてみると、
- 保育士不足は全国的な問題になっている
- MEEBOは保育士の仕事を減らすことができる
- MEEBOは家族のコミュニケーションを助けるコンセプトで作られた
- まだまだ新しい機能を実装予定、今後に期待できる
といったロボットです。
そしてこのMEEBOは「その日の出来事をその日のうちに子供と保護者が共有し、家族の会話が生まれるサービス」を目指して性能向上に向けて改良中です。
ここまでお伝えしてきた通り、製造ロボットだけでなく、サービスロボットの技術も日々進化しており、保育園にとどまらず幅広い領域で活用され始めています。
しかし、まだこういったサービスロボットの種類は少ないのが現状です。また、MEEBOは低コストで提供されていますが高価なロボットの方が多いです。
今回紹介したMEEBOのように、私たちの生活をロボットが助けてくれる日も遠くありません。ロボットは人の仕事を奪うのではないかと考えられがちですがロボットが、人間がする必要のない作業を代わりに行ってくれることで、本来優先すべき作業に時間を回すことができる、生活にゆとりが生まれます。
ですからぜひみなさんもこんなロボットがあればいいな、人々の生活がどう変わっていくかなと考えてみてください。
そして、今後このようなロボットが増えて、誰でも保育サービスが受けることができる世の中になると良いですよね。
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