近頃メディアなどでよく取り上げられるAI(人工知能)ですが、いざ勉強してみたくても、どのくらいの数学のレベルが必要なのか気になりますよね。専門書は沢山の数式が掲載されていて、慣れていないと見ただけでクラクラするでしょう。
もしあなたが文系でしたら、数式を見ただけでもイヤになったりしませんか。そうすれば、せっかくAI(人工知能)を学ぶことが出来るチャンスを見捨てることになってしまい、残念です。
そこで本日はAI(人工知能)を学ぶ上で必要な数学の知識についてお話しいたしましょう。その必要な知識とは、高校生で習う中で上級の内容です。その中で特に線形代数、微分積分、統計という三つの分野が重要ですので、それぞれご紹介します。
線形代数がAI(人工知能)の基礎
まずAI(人工知能)を学ぶ上で必要とされる数学の知識は、線形代数というものです。線形代数って文字を見ただけでイヤになる人もいるかもしれません。線形代数は高校時代では数3の分野であり、受験生にとって難関の一つでした。
そんな線形代数がどうしてAI(人工知能)を学ぶ上で必要となるのでしょうか。
そして
つまりAI(人工知能)の機能として重要なことは、
線形代数の分野の中でも特に行列という専門領域が、AI(人工知能)を学習する上で役に立ちます。行列という領域は、たくさんの数字を扱うことに長けているからです。
少し説明しましょう。
この数学の知識はAI(人工知能)にも活用されます。
AI(人工知能)はそうした条件で区分されている大量のデータを解析して、自動的に特定のパターンを見つけます。その際に利用されているのが、数学の線形代数という分野なのです。
微分積分でAI(人工知能)を使いこなす
次に別のAI(人工知能)を学習するために重要な数学の知識をご紹介しましょう。それは微分積分という分野。
微分積分は、高校時代の数2で登場するので多くの方が見知っているでしょう。またその複雑な内容がゆえに、挫折した経験がある方も少なくない分野です。けれどもその微分積分という数学のジャンルが、AI(人工知能)を学ぶために必要なのであります。
微分積分という数学の分野は、一言でいえば、傾きを求めることが主な内容。もう少し詳しく言いますと
ではこうした微分積分という数学の知識は、どうしてAI(人工知能)を学習する上で必要になるのでしょうか。先ほどもお話ししましたようにAI(人工知能)は、人間が扱いきれない程の大量のデータを扱います。
そして
微分積分が役に立つのはこの点。誤差の関数が0になることは、傾きが0になることと殆ど同じ意味であるので、微分をした時に傾きが0になるようにAI(人工知能)は扱われています。
統計がAI(人工知能)を理解するカギ
続いて、AI(人工知能)を学んでいく上で必要な数学の知識として、統計という分野をご紹介いたしましょう。これまでお話ししましたように、AI(人工知能)は大量のデータを扱うため、その分類や解釈が課題になります。
そこで役に立つのが数学の分野である統計。
私たちはこれまで幾つかのサンプルを見ると、なんとなく特定の傾向や性質があると推測してきました。
そして
統計は現在与えられているモデルの説明をすることに主眼がありました。それに対してAI(人工知能)は未知の可能性を推測して、モデルを仮定することが出来るのです。
本日はAI(人工知能)を学習する上で必要な数学の知識について説明いたしました。
このようにご紹介した線形代数、微分積分、統計という知識はどれも数学を学ぶ初心者向けのものではありません。ということはAI(人工知能)を学ぶためには、ある程度の数学の訓練が必要になるのです。
訓練と聞くと、とても面倒に感じてしまうかもしれません。しかし、本当に価値があり役に立つものは習得するのも容易ではなく、時間がかかるものではないでしょうか。今回はAI(人工知能)を学習する上で必要な数学の知識について説明してきましたが、「数学を学ぶ意義、目的」については次の記事で詳しく紹介していますのでこちらもご参考ください。
AI(人工知能)は決して簡単に理解出来るものではありませんが、今後の世界を変えていく重要な知識です。皆さんも勇気をもって数学に挑戦し、AI(人工知能)を正確に理解して、人類の未来を開拓する第一人者になりましょう。
【お知らせ】
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