GPUの容量が命!deep learning向けPCを選ぶ際のポイント6つ | AIZINE(エーアイジン)
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GPUの容量が命!Deep learning向けPCを選ぶ際のポイント6つ

PCのイメージ

ちまたで話題のDeep learning(深層学習)、作業の効率化を図るために「Deep learning向けのPCへの買い替えを検討している!」という方も多いですよね。しかし、PCと一言で言っても、そのスペックには様々な種類があり、どんなPCがDeep learningに向いているのかわかりにくいかもしれません。

Deep learningはいくつものニューラルネットワークの層から構成されており、画像認識や音声認識能力に優れています。そうなると、このニューラルネットワークは膨大な量の計算処理を要求するため、より高スペックなPCが必要です!しかし、どのくらいのスペックが必要とされるのか気になるでしょう

※ニューラルネットワークとは
Deep learningの仕組みを支える、人間の脳内の神経細胞を真似た仕組み。このネットワークによって情報の伝達・処理を行うことができる。

そこで今回は、Deep learning向けのPCを選ぶ際のポイントを6つ紹介します!Deep learning用PCの購入を検討されている方は、参考にしましょう!

ポイント①:GPUのメモリ容量

PCのイメージ前述の通り、Deep learningは膨大な量の計算処理を要求するので、計算処理能力が低いPCでは、Deep learningを行うことは不可能となります。そのために重要なのがGPUのメモリ容量です!

GPUはもともと高画質の動画の画像処理を行うためのハードで、並列計算に特化しており、高画質のゲームを楽しむ方向けのハードウェアでした。その高画質動画を適切に処理するためのアーキテクチャは、現在、一般的な計算に対して応用されるようになりました。

よってDeep learning向けのPCには、大容量のGPUが搭載されているものを選びましょう!GPUのメモリ容量が大きいと、計算処理速度がよりはやくなりますが、ここを間違えるとそもそもの計算すらできずにDeep learningが行えなくなってしまうので注意しましょう!

ポイント②:GPUのメーカー

メーカーのイメージGPUを出しているメーカーは1つではありませんが、Deep learningを行うのであれば、GPUのメーカーは「NVIDIA」一択となります!その理由は、現在のDeep learningにおけるフレームワークのほとんどが、NVIDIAがリリースしている「CUDA」と「CuDNN」というソフトに依存しているからです。

NVIDIA以外のメーカーのGPUを使うと、認識されずDeep learningが行えなくなってしまうので、Deep learning向けのPCを購入する際には、NVIDIA製のGPUが搭載されているPCを選ぶ必要があります!なお、NVIDIA製の一般向けGPUは「GeForce」と呼ばれるシリーズになっており、その中から自分が行うDeep learningの計算処理を行うことができるスペックのGPUを選びましょう!

ポイント③:GPUの性能

PCのイメージGPUの性能もまた、Deep learningを行う上で重要なポイントです!GPUの性能にはメモリの容量以外にもコア数やクロック、メモリクロック、バンド幅などが影響しています。GPUで計算処理をする際、そ計算速度を左右するためです。

どの部分が足を引っ張ることになるかは、ニューラルネットワークの構造により変化します。ニューラルネットワークの構造による計算処理の変化については、「HPC SYSTEMS」という会社のホームページに比較した記事があるので参考にしてみましょう!

ポイント④:GPUの数

数のイメージDeep learningにおいて、より多くの計算処理量が要求される大規模なニューラルネットワークを構築する際には、GPUにもより大きい容量と高い性能が求められます。しかし、GPUのコストは非常に高く、そう簡単に大容量で高性能なGPUを入手することができません。

その解決策として、GPUの数を増やす方法があります!実際に、1枚のGPUではメモリ容量の不足により実行できなかったニューラルネットワークモデルが、複数のGPUを使うことで実行可能であるということが検証されています

以上より、大規模なニューラルネットワークを用いたDeep learningを行うためには、GPUを複数枚使用する必要があります。したがって、Deep learning向けのPCを購入する際には、GPUの枚数変更が可能かどうかについても確認しましょう!

ポイント⑤:CPUの性能

CPUのイメージこれまで、Deep learningを行う際には、計算処理能力の高さからGPUが重要であることを紹介しました。ではCPUの性能はどの程度、Deep learning時の計算処理速度に影響するのかご紹介します!

結論としては、CPUのみで学習を行う場合やデータの前処理を行う必要がある場合には、CPUの性能が計算処理速度に影響します。そのため、CPUに関してもより高スペックなものを選ぶことで、より早いDeep learningを行うことが可能となります!

しかし、Deep learningにおける計算処理のほとんどはGPUで行うため、CPUよりもGPUの性能を高める方が、コストパフォーマンスが良いです。Deep learningを行う上では、CPUは「Core i シリーズ」であればほとんど問題ないと言えますので、予算に余裕があれば検討してみる程度で良いでしょう。

ポイント⑥:ストレージの性能

ストレージのイメージストレージは大きく分けてSSDとHDDの2種類あります。SSDのほうがPCの立ち上がりやデータの読み出しなどが早くなる点で有利ですが、Deep learningのみに関して言えば、HDDでも問題なく行うことができます。また、SSDと比較するとHDDのほうが低コストであるという点もHDDを選ぶ大きなメリットと言えるでしょう。

よってストレージは、Deep learning以外の作業における体感速度を上げたい場合にはSSD搭載のPCを、コストや容量を重視するのであればHHD搭載のPCを選びましょう!また、ディープラーニングのみに特化したPCとする場合には、より大容量のHHDが有力な選択肢となります。

なお、HHDを選択する場合には、1台でデータ操作を行うと読み込みと書き込みのI/Oがランダムとなってしまい、処理速度が落ちてしまうため、HHDは2台搭載することをおすすめします。2つお財布と相談しつつ、自分が求めるDeep learningに見合ったストレージを選びましょう!

まとめ

さて、今回はDeep learning向けPCを選ぶ際のポイントを、

  • GPUのメモリ容量
  • GPUのメーカー
  • GPUの性能
  • GPUの数
  • CPUの性能
  • ストレージの性能

の6つに分けて紹介しました。これらのポイントからわかるように、Deep learning向けPCにはGPUの性能が最重要ポイントです!

GPUの性能を決める指標はいくつかありますが、そのなかでもGPUのメモリ容量は計算処理速度に大きく影響するため、Deep learning向けPCにおいてGPUメモリ容量は命といっても過言ではありません!そのため、自分がDeep learningで構築するニューラルネットワークの規模に見合ったGPUが搭載されているPCを選びましょう!

PCはとても高額な買い物です。絶対に失敗したくない商品の1つですよね!PCの購入を失敗しないためには、自分にはどんなスペックのPCが必要なのか、しっかりと理解しておくことが必要です。この記事を参考に、自分に合ったDeep learning向けPCを探してみましょう!

<参考>
Deep learningに必須なハード:GPU
ディープラーニング向けパソコンを20万円以下で購入する[ディープラーニング環境]
NVDIA? GeForce? GTX 1080のDeep Learningにおける学習性能を比較
深層学習用PCを個人で自作するための部品選定ガイド(Amazon・実店舗)
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