最近テレビやネットなどのメディアでディープラーニングというワードをよく聞きますよね。でもAI(人工知能)に使われるディープラーニングと聞いてもいまいちピンとこない方も多いでしょう。
と聞いても、やはり今ひとつピンとこないと言う方のために、今回は、この記事ではAI(人工知能)の技術の一つであるディープラーニングとはいったい何かについて、歴史から技術的側面まで深い知識を得ることができる書籍を三冊紹介しましょう。
人工知能の歴史を紐解きながら知ることができる「人工知能は人間を超えるか」
まず最初にご紹介するのは、松尾豊さん著書の本、「人工知能は人間を超えるか」。
そのような試みをしている松尾氏は、AI(人工知能)を「人工的に作られた人間のような知能、ないしはそれを作る技術」と定義。
この定義によればまだ完全なAI(人工知能)とは実現しておらず、囲碁やチェスのAI(人工知能)が人間の世界チャンピオンに勝利したことはまだ記憶に新しいですが、それらは特化型AIと呼ばれるもので、人間のような判断ができる汎用AIは誕生していないのです。
そして、この本になかで松尾氏はディープラーニングとは「データをもとに、コンピュータが自ら特微量をつくり出す。人間が特微量を設計するのではなく、コンピュータが自ら高次の特微量を獲得し、それをもとに画像を分類できるようになる。」と定義されています。
自ら特微量を作り出すとはどういうことか。人間で例えてみましょう。
そして、本書ではディープラーニングの先にあるものも記述しています。
他にも、人工知能関連の様々なセミナー・公演に呼ばれている方が著述されていることもあり、人工知能についてあまり知識がない方でも分かりやすく、AI(人工知能)の歴史からこれからの展望について知ることができ、そしてこの本一冊を読めばディープラーニングとは何かを知ることも含めて人工知能について十分な知識を得られるでしょう。
ディープラーニングとは何か考えることができる「人工知能が変える仕事の未来」
次にご紹介するのは、野村直之さんによる「人工知能が変える仕事の未来」。
その中でもディープラーニングについては一つの章を割いてその特性を詳しく説明されており、著者は、「ディープラーニングとは現状の専門性に特化した処理では優れている技術である」と述べているのです。
脳はニューロン同士が数百個まで互いに結びつくことで並列な処理ができますが、人工知能のハードであるトランジスタはせいぜい数個しか同時に結びつくことができません。
では、ディープラーニングはなぜそこまで複雑な処理ができるのでしょうか。
ところで、著者はディープラーニングを含めた機械学習については今後の展望は明るいと考えています。なぜなら機械学習系のコードはほとんどオープンソースであるから、ほぼプログラミングをせずに機械学習を実装することができるから。
実際に、機械学習系のライブラリをいくつか使用してみると、ほとんど自分でコーディングしなくともある程度はきちんと動きます。
プログラミングからディープラーニングを知る「人工知能プログラミングのための数学がわかる本」
そして最後にご紹介するのは、「人工知能プログラミングのための数学がわかる本」です。
この本の中で著者は、「ディープラーニングとはニューラルネットワークを多層化したもの」と述べているのです。
そもそもディープラーニングが注目され始めたのは、2012年にカナダの大学が画像認識コンベンションで他のグループのエラー率より圧倒的に低いエラー率を出したからです。
その時に使われたのがディープラーニング。
そのように優れた手法を使用して作られたデータセットがMNISTです。それではディープラーニングが使われたアルゴリズムにある画像を入力してから出力されるまでの一連の流れを順を追ってみてみましょう。
ただ文章で説明するのは難しいので単純化して考えます。
ただし、ニューラルネットワークの層の数やユニットの数、正則化の係数、使用する関数などは人間が予め設定しなければなりません。それらを最適化することで求める結果に近づくモデルが出来上がります。さらに言うとディープラーニングとはニューラルネットワークを多層化したものなので入力層から出力層までのパラメータを人間がより柔軟に設定できるようになりました。
今回は異なるアプローチからディープラーニングを知ることができる本をご紹介しました。
三冊はそれぞれ別の著者が書いたものですが、ディープラーニングについてそれぞれ異なった見解をもっています。
ですから、ディープラーニングとはいったいどういう仕組みで動いているのかといった、技術的な側面を知りたい方はこの本がお勧めでしょう。
これまでのAI(人工知能)の発展の動きを研究者から見た視点で知りたい方は「人工知能が変える仕事の未来」を、ディープラーニングとはいったいなんなのか、なぜすごいのかについて歴史から知りたい方は「人工知能は人間を超えるか」や、「人工知能が変える仕事の未来」を読むことをお勧めします。
このように、いろんな切り口からディープラーニング知ることができますので、自分が興味のある方向からディープラニングとは何かを紐解いて、疑問を解決していけるといいですよね。
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