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「台車ロボット」って何?物流を支える次世代の搬送ロボットとは

「台車ロボット」って何?物流を支える次世代の搬送ロボットとは

昨今、物流業界の業務負担が非常に大きくなっていますよね。その原因は、私たちが便利だからという理由で利用しているAmazonや楽天市場などECサイトからの購入件数や巣ごもり需要による宅配件数の増加、または少子高齢化や物流業界に人が集まらないことから慢性的な人手不足が挙げられます。

その慢性的な人手不足を解消するための対策案の一つとして、「台車ロボット」があります。台車ロボットとは、自動走行などのロボット機能が搭載された台車です。

物流業界における改善のポイントは物をいかに効率よく運べるかと言う点です。この台車ロボットを導入すれば、作業員数人分の役目を果たすのだとか。しかし、台車ロボットはまだまだ社会に浸透していないので、どのような機能があるのか、本当に役立つのかわからない状態でしょう。この記事で台車ロボットのメリットを理解し、物流の効率化に役立てましょう。

それでは今回は、台車ロボットとは何なのか、物流業界にどのような影響を与えるのかについて詳しく解説します。

台車ロボットとは

台車のイメージ

台車ロボットとは、台車にAI(人工知能)やIoT技術がプラスαを組み込んだ製品や道具を搬送する用のロボットです。

従来、台車は小回りの利く、荷物運び用の道具として重宝されていました。例えばフォークリフトでパレットごと多くの荷物を運ぶほどではない作業、細い道を移動しなければならない場合には台車が非常に役に立ちます。しかし、台車の運搬作業は、荷物を載せる、運ぶ、降ろすと3つの作業が必ず付いてくるので、簡単な作業ではありませんでした。

そんな負担の多い作業を少しでも軽減させるために生み出されたのが、台車ロボットです。台車ロボットは自動運転で荷物を運べるので、単純に作業の工程を省けるでしょう。その空いた1工程の間に作業者は別の作業に取り掛かれる、または効率性が高まるというメリットがあります。

このように、台車ロボットの導入は人手不足で悩まされる物流業界への改善策として大きな期待をされています。

それでは、次に台車ロボットはどんなことができるのか次の項で見ていきましょう。

台車ロボットはどんなことができるのか

荷物のイメージ

台車ロボットでできることは、ロボットによってさまざまです。そこで、台車ロボットができること豊通物流株式会社の「CarriRo」を例にして見てみましょう。

荷物の運搬

CarriRoは自動追従システムにより、人の後ろを自動で追従してくれるシステムを搭載しています。荷物を指定の場所まで運搬する際、通常であれば荷台を押して運ばなければならないところをCarriRoであれば、荷台が自分の後ろを追いかけてくれるので楽々荷物を運ぶことができます。

その際、台車機能として牽引アタッチメントでもう一台の台車とつなげれば数台の台車を牽引することが可能です。

台車ロボットが自動で追従すれば、人が重い台車を押さなければならないという負荷がなくなります。そして、一回の移動で数台の台車を運べ、作業の効率性が格段にUPするに違いありません。

マークを識別した自動走行

CarriRoはランドマーク(路面に貼られた矢印などのマーク)を識別することで真っすぐ進んだり、曲がったりし、荷物を無人で搬送できます。つまり、人が監視しなくても目的の場所まで荷物が運べるので、単純に人員を一人削減できます。
またタブレットで指示を出すこともできるので、ランドマークで指示している内容だけでなく、急な対応や、特別な指示を与える際には重宝する機能でしょう。

荷物を載せて降ろす作業さえ、人が行えば搬送と言う工程は全自動で対応できます。そうすれば、搬送は台車ロボットに任せ、人は荷物を台車に載せる、降ろす作業だけに集中すれば良いでしょう。

台車ロボットで何が解決できるのか

安全のイメージ

それでは台車ロボットによって何が解決できるのか、解説します。

作業負荷の軽減

台車ロボットのメイン役割として、荷物の運搬が挙げられます。荷物を運搬する工程を省ければ人が本来、対応するべき工程を削減でき、より効率的に業務を進められるでしょう。

作業の効率化のUP

台車ロボットによる搬送時に牽引アタッチメントを使えば、何往復もしなければならない工程を一回で終わらせられます。単純に1往復10分の移動を5回するとなると、5往復する必要があるところを1往復にできるので本来50分の作業を40分作業することができるでしょう。これにより作業が格段に効率的となるでしょう。

安全性の確保

台車ロボットには、障害物に当たらないようにセンサーがついています。例えば自動運転による移動中に思わぬ障害物がコースに落ちていてもセンサーで反応して台車が止まります。人が台車を動かしている際に前が見えなくて衝突するなんて事故もあるので、この機能が付いていれば人が運ぶよりは安全性が高い状態で作業ができるでしょう。

台車ロボットを導入するメリットデメリット

自動のイメージ

非常に便利な台車ロボットですが、導入する際、抑えておきたいメリットとデメリットを解説します。

台車ロボットを導入するメリット

生産性の向上

台車が自動で荷物を運んでくれることで、1工程分の余力が生まれます。その分、人が次の仕事に取り掛かるなど作業が効率化できます。

人の負担を軽減

本来、台車を搬送する作業は重作業となるときもあります。その作業をロボットに任せることで、人への負担が劇的に解消されるでしょう。

台車ロボットを導入するデメリット

導入コストが発生

台車ロボットの導入はイニシャルコストとランニングコストが発生します。それは台車ロボットは基本的にはリースすることになるので、定期的な出費が発生するからです。このため、台車ロボットを導入することで人何人分の作業を削減できるのかシミュレートしましょう。

完全な無人化の実現は不可

台車ロボットの機能がいくら優れているとはいえ、完全に自動で搬送させることができない可能性があります。例えば、荷物の載せ、降ろしであったり、搬送途中に危険な場所があれば人が見て回らなければならないなど、気を付けるべき点はあります。

さすがに人がずっと確認するわけにはいかないので定期的な時間に作業に問題が起こっていないかの確認さえすれば、ほぼ無人化は実現できるでしょう。

台車ロボットが普及すると物流はどう変わるのか

物流のイメージ

台車ロボットが物流業界に普及すると、人手不足が解消されるでしょう。物流業界は慢性的な人手不足となっており、今後、さらに厳しくなることを考えると、どんどんと新しい技術を導入することで人の無人化を目指す必要があります。

台車ロボットの普及は物流業界の作業の負荷を軽減し、人に負担を与える搬送と言う作業を代わりに行います。今回のように最先端技術が搭載された台車ロボットの導入が普及すれば大きく、その問題も解決に向かう可能性があります。

台車ロボットが荷物の搬送と言う作業の1工程を担えば、作業の生産性が格段にアップします。また作業の仕方によっては搬送の全自動化も将来的には可能になるかもしれません。

そうなってくると、倉庫内無人化によるロボットの全自動作業も夢ではありません。その工場無人化の近い事例としてLED照明の生産工場であるアイリスオーヤマが挙げられます。実際は1ラインに1人だけオペレーターが付いて作業の確認を行っておりますが、近い将来、無人化が実現されると注目されています。

まとめ
さて今回、台車ロボットとは何なのか、物流業界にどのような影響を与えるのか詳しく解説しました。

それでは、内容を振り返りましょう。

  • 台車ロボットとは製品や道具を搬送する用のロボット
  • 台車ロボットの代表的機能として、荷物の運搬、マークを識別した自動走行がある
  • 台車ロボットが解決できることとして、作業負荷の軽減、作業の効率化のUP、安全性がUPがある
  • 台車ロボットを導入するメリットは、生産性の向上、人の負担を軽減がある
  • 台車ロボットを導入するデメリットは、導入コストが発生する、完全な無人化までは不可な点がある
  • 台車ロボットが普及すると物流業界における課題である人手不足が解消される

台車ロボットを物流業界で普及されることで、大きな改善になります。これからますます人手不足となる日本にとって必要不可欠な対策だと言えるでしょう。

将来的に、台車ロボットが皆さんの会社の倉庫や工場の現場で走る姿を見るのが当たり前になるのも近いかもしれません。

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