初心者でもわかっちゃう!ブロックチェーンとAIを簡単解説 | AIZINE(エーアイジン)
AI(人工知能)とファイナンス

初心者でもわかっちゃう!ブロックチェーンとAIを簡単解説

ブロックチェーンとAIを使うイメージ

2017年は良いニュースも悪いニュースも含めて仮想通貨の話題で盛り上がりましたよね。実物が存在しない仮想通貨が円やドルと同じようにこれだけ世の投資家から注目を集めたのはブロックチェーンという高い信ぴょう性を確保できる技術によって裏づけられた信用があったためです。

そんなブロックチェーン技術ですが、近年仮想通貨以外にも応用が期待されています。それはAmazonやGoogleを筆頭に大手テック企業の開発によりここ数年で飛躍的に進歩しているAI(人工知能)への活用です。ブロックチェーンとAI(人工知能)が組み合わさることによって、AI(人工知能)技術は大きく進化出来ると見込まれています。

ここからは、ブロックチェーンとAI(人工知能)とはそれぞれどのような技術なのか、また、ブロックチェーンとAI(人工知能)を組み合わせたことで得られる技術とはどのようなものなのか紹介していきます。

ブロックチェーンの技術

第三者の監視下のイメージ

ブロックチェーンは、サトシ・ナカモトと名乗る人物によって2009年に開発されたのが起源とされています。もともと仮想通貨のビットコインに使うことを目的としていましたが、改ざんが非常に困難で特定のサーバーが不要な利点から、現実の通貨を取り扱う銀行でも利用されています。

ブロックチェーンは簡単にいうと、同じネットワークを利用するユーザーのコンピュータで取引などの情報処理を分散化することでデータを共有する技術です。

仮想通貨取り引きの例でいうと、ある人が持ってもいないお金を送金したと見せかけても、同じネットワーク上の第三者が持っている取引情報と照らし合わせれば、実際にはお金を送金していないという不正な取引だということが分かります。

このように、取引者間の監視だけではなく、第三者の監視下のもと全ての取引が行われるため、実物がない仮想通貨だとしてもその信ぴょう性が確保されるのです。もし不正な情報に改ざんしようとするなら、例えば全てのネットワークのなかの半分以上の情報を書き換えたりしなければなりません。

AI(人工知能)について

AIのイメージ

AIとは「Artificial Intelligence」の略で日本語では「人工知能」と訳されます。AI(人工知能)は研究者によって様々な解釈をされるので厳密な定義がありませんが、一般的にはコンピュータのプログラムによって人間の知能を模倣する技術と捉えられています。ロボットが人間でいう体だとすれば、AI(人工知能)は脳ということです。

AI(人工知能)はディープラーニングという機械学習のアルゴリズムによって学習していくのですが、まだ学習前の産まれたてのAI(人工知能)を成長させるためにはデータセットと学習モデルが必要になります。

一般的にはデータセットから規則性や関連性を抽出して、学習を繰り返すことによってAI(人工知能)は学習モデルを作っていき、特にディープラーニングの場合は精度を高めるために膨大なデータが必要となり、その学習に使うデータの正確性も重要です。もし、不完全なデータで学習したり、データの量が少なければ、間違った判断をしてしまうAI(人工知能)となってしまうでしょう。

私たち人間に置き換えて考えてみると分かりやすいですが、問題に対して正しい回答を導くためには、正確な情報がたくさんあるほうがより確実な答えを出せるということですよね。

ブロックチェーンとAI(人工知能)を組み合わせることでの進化

ブロックチェーンとAIを組み合わせた未来のイメージ

さて、ブロックチェーンとAI(人工知能)の技術はどのように進化してゆくのでしょうか。

一般的に知られているAI(人工知能)は、Google、Amazon、Microsoftなどの大手テック企業が自社開発しており、市場のシェアを独占しつつあります。これでは、大手以外の企業がAI(人工知能)産業に入る余地がなくなりますよね。

そのため、大手以外の企業はAI(人工知能)の処理データを分散化するプロジェクトを立ち上げ、対抗しようとしています。この取り組みにブロックチェーンとAI(人工知能)が組み合わされた技術が活用されているのです。

大手テック企業はビッグデータなどの大量のデータを持っており、ブロックチェーンとAI(人工知能)を組み合わせた技術を使用しなくても、自社が所有する高スペックPCやクラウドによって機械学習を行うことで他社が追いつけないほどにAI(人工知能)を進化させることができるでしょう。

※AI(人工知能)の中心となっている技術が機械学習です

しかし、それらのビッグデータは他社に公開はしておらず独自のノウハウとして蓄積しています。

大手テック以外の企業はその大きな力に対抗するため、ブロックチェーンのデータ処理を分散化する仕組みを利用した、世界中のネットワークのコンピュータによって機械学習を行うプロジェクトを進めています。

このブロックチェーンとAI(人工知能)を組み合わせた技術により、小規模なリソースでも大手テック企業に近いレベルまでAI(人工知能)を成長させることができるようになると見込まれているのです。

また、このブロックチェーンとAI(人工知能)を組み合わせた技術・思想の誕生によって、AIのデータ学習のための余剰コンピューティングパワーを売買できるマーケットプレースの登場や、AI(人工知能)のアルゴリズム自体をブロックチェーンで包み込んで分散処理するプロジェクトも進んでいるほど業界は活性化していくでしょう。

 

ブロックチェーンとAI技術の発展のイメージ

今回ブロックチェーン技術、また、AI(人工知能)技術について解説しました。ブロックチェーンとAI(人工知能)。これまで相見えることのなかった先進的な技術の組み合わせが発展し、さらに世の中に浸透することにより、ディープラーニングをはじめとするAI(人工知能)の機械学習の精度はさらに向上するでしょう。

これまで大手テック企業が占有していたAI(人工知能)業界は、ブロックチェーンとAI(人工知能)技術の発展により、ベンチャーなどの企業により、これまでにないバリエーションに富んだ様々なサービスが生まれるでしょう。今まで以上に我々の生活にAI(人工知能)が溶け込み、思いもよらないサービスにもAI(人工知能)が組み込まれる。そんな未来もそう遠くないかもしれません。

まだまだ課題は多いかもしれませんが、ブロックチェーンがAI(人工知能)のインフラとなるか、今後の動きに注目したいですよね。

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