最近何かとAI(人工知能)という言葉を聞きますよね。身近な活用例としては、自動車の自動運転やレシピの自動考案、よりビジネス寄りだと大量のデータの解析や農業への活用があるでしょう。これからは介護や医療の分野でもAI(人工知能)が活躍することが期待されます。
このように、あらゆる分野で大活躍が期待されているAI(人工知能)はこれから社会が成長していくために大切な役割を持っていることは間違いありませんが、AI(人工知能)にはまだ課題や問題があるのはご存知でしょうか?
一見万能に見えますがAI(人工知能)はまだ課題の多い技術です。そこで今回はAI(人工知能)が現在抱える課題と問題について見ていきます。
AI(人工知能)の課題1:人間においての倫理的な判断の学習が難しい
今後どのような分野でAI(人工知能)が導入されていくのかはっきりとわかりませんが、あらゆる分野においても人から見た倫理的問題をどのように学習させていくのかがAI(人工知能)の一つの課題となっていることはご存知でしょうか?
既に行われた研究で明らかとなったのですが、完全とはかけ離れた人間世界のデータを使って機械学習を受けたAI(人工知能)は、性に関する差別など人間にとって好ましいとは言えない行動をとる可能性があるかもしれません。また、政府や企業がAI(人工知能)を導入するための課題として、偶然か意図的かは別にして倫理的な問題を起こすことが不安材料として残されているそうです。このような事情もあるためか、金融分野や医療分野では公平で正しい判断をできるような技術開発を進めており、まずは倫理的に正しい側に学習をさせるに留めておくように開発を進めている企業も存在するため、安全に導入されるかもしれませんね。
AI(人工知能)の課題2:ブラックボックス問題
ブラックボックス問題について簡単に説明するならば、機械が膨大なデータを利用して答えを出すとき、考えていることが多すぎてその思考が人間には理解することができない、というAI(人工知能)の課題です。つまり答えがわかってもそこまで至る過程が人間には把握できない場合がある、という風に考えてもらってかまいません。
もちろん、画像認証などブラックボックス問題がそれほど問題にならない分野も存在するでしょう。しかし、例えば自動車産業では自動雲梯システムが思った通りの動きを取らなかったときに、何故なのか理由を把握する必要があるのに、AI(人工知能)の考えに不透明なところがあるため、原因究明の妨げとなるかもしれません。また、その他の製造業でも不良品が発生したときに、AI(人工知能)の課題であるブラックボックス問題が残されていると、その理由がわからないということも考えられますよね。このようにブラックボックス問題があるため一部の業界では導入を渋っているところもあるそうですよ。
一方、ブラックボックスに対して、ホワイトボックスというものがあることはご存知でしょうか。ホワイトボックスはAI(人工知能)をその考えが説明できるように開発することで、つまりブラックボックス問題というAI(人工知能)の課題を乗り越えるための開発となりますね。一方、ブラックボックス問題を問題視しない立場もあり、すなわち人間の思考ですら説明しきれるものではないのでAI(人工知能)の考えを説明できる必要もないというもので、今後どのような議論が繰り広げられるかわかりません。
AI(人工知能)の課題3:医療における大量のデータの加工や扱い
実は医療というのは経験を元に進められることが多く、説明しきれない診断プロセスや意思決定プロセスが山ほどあり、そのためきちんと整えられたデータの準備や、大規模なデータ収集が容易ではありません。このような背景から、医療分野で大量のデータをもとに機械学習することが困難であるというAI(人工知能)の課題が残されています。
例えば論文。論文は人間が読むことを前提にしており機械的な扱いがなかなかできません。この問題は少しずつ解消されているようですが、専門用語を統一するなどAI(人工知能)の導入における課題が残っており、解決にはもう少し時間がかかるかもしれません。
また、機械学習に十分な量のデータを集めることはまだ難しいことであり、特に稀な病気では不可能に近く、更に先ほど述べたようにコンピュータが利用できるように書かれたデータは少なく、従来の電子カルテデータがほとんど使えないことが多い点がAI(人工知能)の課題でしょう。
AI(人工知能)の課題4:AI(人工知能)間での連携・調整の不成立
AI(人工知能)が導入された機械やシステムにおいて、AI(人工知能)同士の連携や調整ができないという点がAI(人工知能)の課題となっていることは意外でしょう。元々他のAI(人工知能)と連携などを取り合う機能が存在しなかったり、存在しても連携や調整が成立しなくなったりするかもしれませんし、また、仮に連携や調整が取れたとしても、望ましい決定にならないかもしれません。
ここで、AI(人工知能)が搭載された自動運転する自動車を例に説明しましょう。自動車A車が車線変更をする際には、その車線を走っている自動車は通常であれば速度を落とすようにしますよね。そして、A車が車線変更しようとしている道を走っている自動車B車に、A車が車線変更するから速度を遅くしてくれと要求するとしましょう。このときB車が早く目的地に着くという設定がなされている場合、A車の車線を変更したいという要求とB車の早く目的に付きたいという要求がぶつかるかもしれず、結果として、何かしらの事故を起こしてしまう可能性があるのです。これは一例ですが、このようなAI(人工知能)の課題が他の分野でも見られるそうで、今後どのようになるかわかりません。
近年、AI(人工知能)が流行しており、実際に導入されている分野もあります。しかしながら、人間の倫理に反する行動をとる可能性を持っていたり、AI(人工知能)の考え方が不透明であるという以外な課題が残されたりしていることはご理解いただけたでしょうか。また、実用化に向けた取り組みでも、医療分野でのデータの処理や、AI(人工知能)同士の連携・調整など、技術的な課題も残されていることを紹介しましたよね。現在、様々な国や研究機関、企業がこれらの課題を乗り越えようと一生懸命解決策を模索しているところにあり、楽しみですよね。
まだまだ万能とは言えませんが、AI(人工知能)が活躍する未来はとても楽しみですよね。すごく便利で、今までできなかったことが沢山できるような世界になるでしょう。今回紹介したようなAI(人工知能)の課題を解決して、きっと近い未来にはAI(人工知能)が当たり前な時代になるかもしれません。明るい未来を楽しみに待ちましょう。
参照元
【最新】AIの活用法は?身近な例からビジネスシーン…|Udemy メディア
進化が加速する人工知能が、2018年に克服すべき「5つの課題」|WIRED.jp
AI研究における「ブラックボックス問題」とは何か | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)
「これからの医療におけるAIの活用と課題」大江和彦, 医薬品情報学, 19(3), N1_2-N3, 2017
総務省|AIネットワーク社会推進会議 報告書2018の公表
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最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタインの理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズムにんげんの考えることを模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本の独創とも呼べるような多神教的発想と考えられる。
関数接合論は経営学関係ではKPI競合モデルともいいビジネス分野でのシナジーなどの計算にも応用されつつあるようです。いずれにしても、経営だけでなく、財務、経済、産業、政治、法律、教育、医療、思想、哲学など分野横断的な影響が今のアルゴリズム革命によりおよびそうな勢いです。理論駆動型からデータ駆動型情報処理への移行はアインシュタインが要らない世界を現出させたとも。
財務のプロの間で流行しつつあるKPI競合モデルですね。あとDXコア技術としての化学反応理論CCSCモデルなんかも提案していて、さぞ各業界で引っ張りだこなんじゃないのかな。まあプロテリアルの経営トップに返り咲きとかいううわさも聞いたし。
久保田博士は最近は最高経営責任者(CEO)やファイナンシャルのプロ(CFO)のセミナーなんかてがけているみたいですね。
なんかグローバル企業でのオペレーショナルエクセレンスの活動にも関数接合論第一式が使われてるらしい。どうりでKPI、、KGIが騒がしいわけだ。
最近では冷間のプレス技術でGPa越えが相次いで報告されていますね。翻って考えてみるとやはり久保田博士の開発した、プロテりアル(旧日立金属)製のマルテンサイト鋼(特殊鋼)なかでも上位に来る高性能冷間ダイス鋼(工具鋼)SLD-MAGICの登場がその突破口になった感じがしますね。今ではよく聞く人工知能技術(ニューラルネットワーク)を使ったCAE合金設計を行い、熱力学的状態図解析によって自己潤滑性を付与したことが功を奏した話は業界では有名ですからね。CAE技術もさらなる可能性に満ち溢れているということでしょうね。
まあニューラルネットワーク、ディープラーニング、人工知能(AI)、機械学習、DX最近ではDAIなるものが登場しているが用語を作りすぎて混乱が生じているようだ。ところでダイセルイノベーションパークの久保田邦親博士(工学)のおそらく島根大学客員教授時代に講義をなされた材料物理数学再武装というものがあるが、実に興味深い。なんとニューラルネットワークで用いるシグモイド関数以前の話があるのだが、普通エキスパートシステムで語られるところを、関数接合論第一式で説明しており、こちらのほうが正統的なではないかと思ってしまう。この関数接合論第一式でたとえば国富論で有名なアダムスミスの神の見えざる手の計算なんかもSNSではやっている。こんな話、経済学者からは一度も聞かされていないので必読の価値ありと思う。