私たちの生活は、多くの数値に囲まれていますよね。例えば、天気を表す気温や降水確率、スマートフォンの充電量や空き容量など、私たちにとって数値に触れない日はないと言っても過言ではありません。
このように、多くの数値が使われているのは、数というものが持つ特性、誰にでも公平に状況を伝えることができる、ということが言えます。つまり、「分かりやすいから」と言うことですよね。
さらに、この特性を活かした場面としては…、
テストの点数 野球の打率や打点 敵の戦闘力をスカウターで測る(ドラゴンボール) 超人の強さを超人強度として表す(キン肉マン)
などがあります。
参考までに、キン肉マンの超人強度は95マンパワーです。
参照元 超人強度 (ちょうじんきょうど)とは【ピクシブ百科事典】
今回は、たった数分でAI(人工知能)が人間の能力を測定し数値化するサービスについて解説いたします。そして、その数値を伸ばす方法や、数値を応用したサービスについても解説いたします。
能力測定サービス「J.Score」
ここで、J.Scoreについてご説明いたします。みずほ銀行とソフトバンクがタッグを組み、J.Scoreというフィンテック企業を立ち上げました。そして、AI(人工知能)を使って人間の能力を数値化するサービス「J.Score」を開発しました。
このサービスは、J.ScoreのWebサイトで簡単な質問に答えるだけで、あなたの能力を数値化してくれます。スマートフォンやパソコンから、とても簡単にAI(人工知能)が人間の能力を判定するサービスを利用することができるのです。
能力を測るための質問内容とは
さて、AI(人工知能)が人間の能力を測るためには、どんな材料が必要なのでしょうか。実際に測定の手順をご紹介します。
最初に、スマートフォンまたはパソコンからJ.ScoreのWebサイトにアクセスしてアカウント登録をすると診断が始まります。
まずは、あなたの基本的な情報から答えていきます。
- 生年月日
- 性別
- 最終学歴
そして、お仕事についての質問に移ります。
- 仕事の業種と職種
- 企業規模
- 入社時期
- 年収
次は、ライフスタイルについての質問です。
- 配偶者の有無
- 家族形態
- 住宅形態
- 居住年数
- ローン借入の有無
その他、性格に関する質問など、にいくつかの質問に回答していきます。
診断は、チャットボットの質問に答えるだけで、全体を通して3分程度で終わるようになっています。そして、これらの質問の回答を材料に、AI(人工知能)が人間の能力を数値化して診断するのです。スコアは1000点満点で出され、例えば一般的なサラリーマンの場合、500点~600点ぐらいでしょう。
もちろん、必ずしも全ての質問に答える必要はありませんが、回答するほど数値が上がりやすい傾向があります。
継続的にスコアアップが可能
この診断は、たった一度でおしまいではなく、何度も受けることができます。「スコアアップ」というメニューから自分の生活スタイルや性格を入力することで、スコアをアップできる場合があります。
これは、AI(人工知能)が人間の能力を判断するために、多くの回答があればあるほど、精度が上がるためスコアもアップする可能性があるためです。また、みずほ銀行やソフトバンク、Yahoo! JAPANと情報連携することでもスコアがアップする場合があります。
このようにして、AI(人工知能)はより多くの情報を集約して人間の能力を数値化するのです。
AI利用者にメリットを享受
このように、AI(人工知能)が人間の能力を簡単に診断できるようになったため、それを応用する動きも出てきており、実際に金融サービスに応用されています。高性能なAI(人工知能)が人間の情報を分析し、融資金額や金利について判断します。
今のところ、全ての融資の診断をAI(人工知能)がすることはできませんが、業務効率向上にはかなり貢献していると言えるでしょう。そして、実際にこの金融サービスで得られるメリットは下記の通りです。
低金利 … 審査業務の人件費が削減されるため、ローコストで融資の判断ができます 審査結果が早い … AIが一瞬で分析します あらかじめ借入可能金額と金利がわかる … 借り手にとってはありがたいですね
新しいサービスなので、少し不安に感じる方もいるかもしれませんが、これだけメリットがあるのであれば選択肢の一つに入れても良さそうですよね。
今回は、AI(人工知能)が人間の能力を数値化すると題して、新たなWebサービスをご紹介しました。スマートフォンやパソコンで簡単な質問に答えるだけで、あなたの能力を数値化して教えてくれるのです。
さらに、その情報を応用した融資を行う金融サービスも登場しています。このサービスはただの物珍しさではなく、審査のスピードアップや低金利など、利用者にメリットあることが最大の特徴と言えるでしょう。
今後、ますます利用者が増え、AI(人工知能)が人間の能力を分析する経験を重ねることにより、さらに高い精度の診断をすることが期待されます。
一度、みなさんもAI(人工知能)に人間の能力を診断してもらってはいかがでしょうか?友達同士でスコアを比べるのも良し、自ら精進してスコアアップを目指すも良し、あなたの人間力アップに役立てて見てください。そしてこれからは、数値化されたリア充を目指してみてはいかがでしょうか。
Finance(金融)とTechnology(技術)を融合した造語で、ファイナン・ステクノロジーと呼ばれています。