今流行りのAI(人工知能)の開発をしてみたい、AI(人工知能)を使ってアレコレ作ってみたい、と考えている人も多いですよね。そうなると数学の勉強や応用事例を勉強する必要などがありますが、AI(人工知能)開発でもっとも重要となるのがプログラミングです。AI(人工知能)開発において必要なプログラミング言語を選択し、その言語をマスターすることは避けて通ることはできません。
とはいえ、AI(人工知能)開発で必要な言語は世の中にどのようなものがあるのか、どのように選択したら良いのかわからない!と困っている人も多いでしょう。そこで今回は、AI(人工知能)開発で必要なプログラミング言語の選び方と、代表的な言語の紹介をします。まずは、AI(人工知能)開発においてどのようにプログラミング言語を選べばいいのか解説しましょう。
AI(人工知能)開発をする時に知っておきたい言語の選び方
言語の選び方で重要なポイントは2つで、その言語はAI(人工知能)開発に一般的に使われているのかという点と、自分のAI(人工知能)開発の目的に合う言語なのかという点です。それぞれについて、どういうことなのか詳しく見ていきましょう。
AI(人工知能)分野でメジャーな言語なのか
AI(人工知能)に使われている言語はある程度決まっており、例えばPythonはその代表格といっても過言ではありません。どの言語が使われているのか、ある種市場調査のようなものがAI(人工知能)の開発をするにあたって必要となります。
AI(人工知能)開発の目的に合っているか
一口にAI(人工知能)開発といっても、画像に何が写っているのか識別する画像認識をしたいのか、音声を文字にする文字起こしをしたいのか、Webアプリを開発したいのか、人によってその目的はさまざまですよね。プログラミングはAI(人工知能)開発の手段であり、目的ではないのは絶対に忘れてはいけません。自分がなぜAI(人工知能)を開発したいのか目的を明確にすることがAI(人工知能)開発の第一歩であり、その先に言語選びが待っています。
ここから、AI(人工知能)開発によく使われる言語を紹介しましょう。まずは、とくに使われる機会の多い「Python」についてです。
AI(人工知能)開発でよく使われる言語「Python」
Pythonの特徴をまとめると次の2つになります。
Pythonの特徴その1:文法がやさしい
Pythonはそもそもコードの読みやすさを重視して開発された言語であり、文法も最低限のものだけであるため、記述の仕方がシンプルです。また、可読性(読みやすさ)が高く、誰が書いても同じようなコードになるのが特徴になります。そのため、AI(人工知能)開発を抜きにしても初心者が勉強しやすい言語でしょう。
ライブラリが豊富
ライブラリとは便利なプログラムを再利用できるように集めたもので、目的に応じて入手して活用することができます。Pythonの場合、このライブラリが豊富でTensorflowやChainerなど機械学習向けだけでもなんと数万個!統計処理や画像処理、自然言語処理、Web開発向けなど、さまざまなものがそろっているため、さまざまなことが実現できます。
もちろん目的に応じて必要性は変わりますが、AI(人工知能)開発で学ぶ言語にPythonを選択するのがおすすめ。次に、WebでAI(人工知能)を扱いたい人向けの「JavaScript」について紹介します。
WebでAI(人工知能)を使うなら「JavaScript」
JavaScriptは非常に人気の高い言語として有名です。また、メルカリやグノシーはJavaScriptを使って作られたサービスで、さまざまなWebサービスで実際に活用されているとのこと。
WebサイトやWebサービスにAI(人工知能)を盛り込みたいならJavaScriptという言語を使うと良いことを解説しました。次はデータ分析をしたい場合に役立つ「R」について紹介しましょう。
データ分析なら「R」
Rは統計解析向けに向けに開発されたプログラミング言語で、AI(人工知能)で必要となる統計学やデータ分析で力を発揮する言語です。他の言語に比べてデータ分析を時間をかけずにおこなうことができる機能が標準で備わっています。dplayerやcaretなど機械学習やディープラーニング関連のパッケージ(他の言語でいうところのライブラリ)が豊富に備わっており、AI(人工知能)開発に向いている言語といえるでしょう。
データ分析においてRはPythonとよく比較されるのですが、その違いは主に次の3つにあります。
- 汎用的な言語か(Python)、統計解析に特化した言語か(R)
- 一般的に習得しやすいか(Python)、文法が難しめか(R)
- データの可視化が容易かつ高度か(Rに軍配が上がる)
文法が難しかったり、英語の情報がほとんどだったりと障壁はありますが、データ分析したいのならばPythonではなくRを検討してみる余地は十分あり、とくに高度なことをしたいのであればRの方が良い場面が多いでしょう。最後に、これからより広がっていくのではないかと予想される「Julia」について紹介します。
これから増えそうな「Julia」
Juliaのすごい点のひとつは、とても速く動作をするように設計されたプログラミング言語です。これまで紹介してきたPythonやRはそこまで早く動作する言語とはいえませんが、JuliaはJITコンパイラと呼ばれる機能で高速動作が実現され、その速度は一般的に速いといわれているC言語並みとか。
他にも、文法の記述がきれいに済むというというのも優れている点で、PythonやRに比べると後発のプログラミング言語であるため、さまざまな言語の良いとこ取りがなされておりシンプルで分かりやすい文法を実現しています。
実行速度の速さと記述性の高さの両方を実現したJuliaはAI(人工知能)開発に使われる言語としてこれから広まっていくこと間違いありません。広まるということは情報が集まりやすくなったり、新たにライブラリが追加されたりするということなので、開発しやすい環境がより整いやす区なるはず。今後のことを考えると、AI(人工知能)開発の言語の選択においてJuliaも注目しましょう。
- AI(人工知能)の開発の現場でどれほど使われている言語か
- 自分が目指している開発目的を実現できる言語か
ここでしくじってしまうと遠回りになってしまったり最悪挫折へとつながったりするので、このポイントは絶対に押さえておいてください。
今回紹介したAI(人工知能)開発で使われるプログラミング言語とその特徴は以下の通りです。
- 「Python」:AI(人工知能)開発において市場的価値の高い言語。コードの記述が簡単で、ライブラリが豊富
- 「JavaScript」:WebサイトやWebサービスを作るときに活躍。かなり人気のある言語で機械学習などのライブラリも存在する
- 「R」:統計解析に特化している。データの処理や可視化が容易かつ高度。情報は英語が多い。Pythonと比較されがち。データ分析をしたいならR
- 「Julia」:最近ホットになりつつある。実行速度が高速かつコードの記述性が高い
他にもAI(人工知能)の開発で使われているプログラミング言語はありますが、今回紹介した4つを押さえておけば間違いないでしょう。目的に気を付けて、適切なプログラミング言語を選んでAI(人工知能)の世界に入りましょう!
参考元
AI(人工知能)の開発に適したプログラミング言語ランキング8選
AI開発のための必須言語「Python」基本的な使い方や勉強法について
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