株や為替、先物、仮想通貨などの売り買いをしたことのある人の多くが、精度の高い予測ができれば良いのに、と思ったことでしょう。AI(人工知能)で仮想通貨予想できれば簡単で良いのに、とか。こういうことは誰しも思い付くもので、既にやっている人が居ます。外国為替の世界では、予想するだけでなく、電子取り引きで自動売買もさせていますよね。そこは秒単位の世界で、もはや人間は入り込めませんけど。
取引所では、個人投資家向けのAI(人工知能)相場予想サービスが有料で行われているところもあります。これは秒単位の取引ではなく、投資アドバイスのようなもの。自動売買サービスなどもありますが、こちらは設定しておいた条件になったら売り買いをするというもので、AI(人工知能)というほどのものではありません。では、AI(人工知能)で仮想通貨取引はどのようなメリットがあるのでしょう。
それでは、AI(人工知能)による相場予想について、仮想通貨を例に取って説明しましょう。
仮想通貨の成り立ち
仮想通貨とは何か、という話をしようとすると、通貨とは何かまで遡らなくてはならないのですが、あまりにも遠回りになっちゃいますから、ここでは簡単に「通貨とは、それだけの価値のある物と交換できると、皆が信用している物」としておきます。国が発行している貨幣は、国がそれだけの価値があると保証してくれるから信用があるわけです。
それでは、仮想通貨の価値は誰が保証してくれるかというと、利用者同士が相互に信頼することで成り立っています。民主的な感じがしますよね。普通のお金と違って、最初からデジタルなので、インターネットで扱い易いし、国境超えて送金しても税金などがかかりません。
信用を高めるために厳重な台帳管理システムがありますが、取引所がハッカーに攻撃されて仮想通貨が盗まれてしまったこともありました。
ビットコインなどの仮想通貨も、通貨なのですから、円やドルやユーロと同じように交換レート、即ち相場があります。
さて、価値が低い時に仮想通貨を買って価値が高く成ったら売れば儲かるのですが、なかなか巧くいかないのは皆さん御存じでしょう。そこでAI(人工知能)の登場です。
ウェブボットは何か
仮想通貨の相場予想AI(人工知能)では、ウェブボットが最も有名でしょう。
このAI(人工知能)は感情を分析しているので「どの通貨に人気が出そうか」を予想するのには向いているでしょう。しかし、国際情勢の変化とか、国による新しい規制など、感情以外の出来事には対応できません。
ウェブボットの的中率は、評価する人によってばらつきがあり、50〜70%とする人が多いようです。
日本で開発されたAI(人工知能)による仮想通貨予測もあります。
AI(人工知能)プラットフォーム「SIGNAL」による仮想通貨市場予測
このサービスを提供するのは「株式会社FACTBASE」というベンチャー企業で、基盤となるAI(人工知能)を開発したのは東京大学。特徴の一つは、
もう一つの特徴は、
ウェブボットやSIGNALの他にも、AI(人工知能)を使ったと謳っている仮想通貨相場予想サービスはありますし、これからも登場します。でも、その機能や実績をひどく大袈裟に宣伝している場合もありますから、利用する際には充分に情報を集めて検討することが大事です。
AI(人工知能)を使った相場予想の的中率が高いのは、ネット上の膨大なデータを集めて分析しているからだということがわかりました。
でも、ネット上のデータを分析する能力がどんなに高まっても、事故や災害、ハッカーによる不正などは予測が困難ですよね。絶対できない、とは言いませんが、難しいことは確かでしょう。もう一つの問題は、AI(人工知能)の予想自体が相場に影響を与えてしまう可能性があるということです。
つまり、当分の間はAI(人工知能)の能力が高くなっても、完全な予測はできないということです。リスクがないなら、みんな大金持ちになっちゃうのですけど。
仮想通貨が登場したのは、つい最近ですから、為替や株式に比べて充分なデータが蓄えられていないので、なおさらです。AI(人工知能)の予想を参考にして仮想通貨に投資するにせよ、リスクに気を付けて取り引きをしましょう。