現代のAI(人工知能)の発展は目覚ましいもので、我々の生活を豊かにしてくれている一方で、AI(人工知能)というだけあって、人間らしさを持つだけではなく、人間を上回るような知能を持ってしまうのではないかと考えてしまいますよね。ましてや万が一人間を超えるような知能を備えたAI(人工知能)を敵にまわしてしまったら、人類滅亡の危機が起こるかも……と不安を抱えているかもしれません。
実は、AI(人工知能)を敵にまわしたらどうなるのか、これまで様々な著名人が言及してきました。ある人はAI(人工知能)に対して警告をしたり、「いや、そんなことはない」と反論していますが、どの発言も説得力がをあるように見えるでしょう。そのためこの記事を読んで知っておけば、今後私達が生きるための対策を取ることができるかもしれません。そこで今回は著名人の様々な発言についてご紹介いたします。
スティーブン・ホーキング氏は独自の意思を持つことへ危惧している
「AI(人工知能)を敵にまわしたら最悪の結末を迎えるだろう」と発言したのは、2018年に亡くなった宇宙物理学者のスティーブン・ホーキング博士です。
AI(人工知能)が社会に前向きに進む力を秘めているという見解をホーキング博士は示している一方、まだまだ課題があるとも述べています。特にGoogleやAmazon、Apple、Facebookといった大企業はその責任を負っていると指摘しています。
AI(人工知能)は私たちの想像以上にずっと早く成長をし、数十年後には人間の知性を超えるとホーキング博士は予想しており、その認識を多くの科学者は認識すべきだと警鐘を鳴らしています。そのような存在であるAI(人工知能)を敵にまわしたらと考えると恐ろしいことですよね。
敵に回す前に、ガイドラインや法整備の検討が必要だというのがホーキング博士の見解です。AI(人工知能)を敵にまわしたらどんな危険が待っているのか未知であるので、早く取り決めをしてほしいところです。
かねてからAI(人工知能)の危険性を訴えてきたイーロン・マスク氏
AI(人工知能)を敵にまわしたら脅威であると、イーロン・マスク氏はドキュメンタリー作品『Do You Trust This Computer?』の中で述べています。マスク氏は自動車会社メーカーのテスラと宇宙事業会社のスペースXのCEOを務めている企業家です。
「ある企業や小さな集団が髪のような超知能を開発すれば、彼らは世界をその種中に収めることができるだろう」とドキュメンタリーの中で、マスク氏は警告しています。また、「独裁者」はいつか死ぬ存在であるが「AI(人工知能)」は死ぬことがなく永遠に生きることから、AI(人工知能)を敵にまわしたら永遠に脅威となるとも指摘しています。そのような未来は望みませんよね。
更に、AI(人工知能)が人間より賢くなったときにそのテクノロジーをコントロールできなくなる可能性があり、そのときに暴走を止める手段が存在しないと言われています。AI(人工知能)を敵にまわしたら北朝鮮よりも危険で、もしかしたら第三次世界大戦の原因ともなるとマイク氏は述べています。
イーロン・マスク氏の脅威論に反論するエリック・シュミット氏
一方で、マスク氏の意見を間違っていると指摘する人も存在し、エリック・シュミット氏もその中の一人です。シュミット氏はアルファベットというGoogleの持ち株会社で、そこで取締役兼顧問を務めています。
「彼(イーロン氏)はこの技術が悪用される可能性を懸念しており、その点について私も同じだ」とシュミット氏も誰かの技術でAI(人工知能)を敵にまわしたら、それは脅威であるとは述べています。しかしながら、それを上回る「圧倒的なメリット」があると確信しています。医療や教育、経済・社会システムへと「純然たるメリット」があるとし、AI(人工知能)は人々をより賢くするものであると語っています。
AI(人工知能)に多額の投資をしている多くのテクノロジ企業は、AI(人工知能)を敵にまわしたらについて、楽観的なことが多く前述したマスク氏の意見より、シュミット氏のような意見が支持されるそうです。
AI(人工知能)が悪となる2パターンを指摘するキリアン・ウェインバーガー氏
「AI(人工知能)に対する否定的な見方は『AI(人工知能)自身が悪意を持って人間を破壊しようとする』パターンと、『不道徳な人間が悪意のある目的でAIを利用する』という2つのパターンが考えられます」とコーネル大学でコンピュータサイエンス学科准教授であるキリアン・ウェインバーガー氏は説明しました。すなわち、AI(人工知能が)を敵にまわしたらAI(人工知能)自身が脅威となるのか、人類が脅威にさせるのかに分かれることになります。
AIの過剰な発達によってAI(人工知能)を敵にまわしたら大変なことが起こるというのは誤解であるとウェインバーガー氏は述べています。というのも、AIは事前に決まったアルゴリズムに従って動くもので、非常に限定的な範囲でしか行動できません。そのため、AI(人工知能)が人間より早く問題解決できるとしても、全ての問題に万能に解決するものではないと述べています。このことは、AI(人工知能)を敵にまわしたら、という危険性はAI(人工知能)が暴れだすという観点からは低いと言っていいでしょう。
しかしながら悪意のある人間によってAI(人工知能)を敵にまわしたらという危険性ははるかに大きいとウェインバーガー氏は考えています。例えばAI(人工知能)を軍事技術に転用することは有効であるものの、悪意のあるものの手にかかり、AI(人工知能)を敵にまわしたら人類史上大きな危機となるでしょう。そのため、軍事的分野での政府による規制を行なうことは非常に有効であると指摘しています。
さて、今回はAI(人工知能)を敵にまわしたらどうなるのかについて、著名人の様々な発言についてご紹介しました。今回ご紹介した意見はマイナスの意見が多かったですが、本文中でも少々触れたようにAI(人工知能)に関係する多くの企業では楽観的な見方がなされているそうです。自己の利益を考えるとそうならざるを得ないかもしれないでしょう。
今後、AI(人工知能)が発展するのはわくわくするのと同時に不安にもなりますよね。AI(人工知能)について造詣が深くないと、あるいは深くても、AI(人工知能)を敵にまわしたら世界はどうなるのだろう……と気になってしまうでしょう。AI(人工知能)はまだまだ発展登場で未知の技術です。少なくとも人間の手で悪用されないようにガイドラインや法規制はきちんとして欲しいところです。
【参考文献】
参照元
「神のような」AIの誕生は、人類を破滅させる —— イーロン・マスク氏が警告
イーロン・マスク
AIは数十年で人間の知性を超える、ホーキング博士が警告
なぜAIは人間の脅威となり得るのか?
イーロン・マスク氏はAIについて「完全に間違っている」--E・シュミット氏が発言
エリック・シュミット