意外と知らない!?人工知能(AI)の基本の定義をイチから解説 | AIZINE(エーアイジン)
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意外と知らない!?人工知能(AI)の基本の定義をイチから解説

AIとはのイメージ

人工知能(AI)はスマートフォンやスピーカー、様々なサービスなどで利用されていますが、「人工知能(AI)」という言葉の定義や歴史など基本的なことについてはあまり知らないという方もいますよね。

このように、せっかく私たちの身の回りの生活を豊かにしてくれるものなのですから、今のうちに人工知能(AI)について知っておきたいですよね。

しかし、人工知能(AI)って映画や漫画などのすごい知能を持ったものや、声をかけたら返事はしてくれるけど万能ではなかったり、どこに人工知能(AI)が使われているのかわからない製品まで、ありとあらゆるところに搭載されているので「結局どこが人工知能(AI)なんだろう?と混乱するでしょう。

そこで今回は、この「人工知能(AI)」の定義や歴史について深掘りし、基本的な「人工知能(AI)」についてお話します。初めは知らない単語が多く難しそうに見えますが、少しわかれば簡単なので是非知識を身につけてください。

人工知能(AI)は「Artificial Intelligence」の略である

AIのイメージ

巷でよく用いられるAIは「Artificial Intelligence」の略で、一般的な和訳は「人工知能」です。

これは「知能を持ったコンピューター」という意味で定義されます。ですが、その定義でいくと人工知能(AI)はまだ存在しません。

今「それはどういうこと?」と疑問に感じた方もいるでしょう。

これは何故かというと、「知能を持ったコンピューター」と定義するからには人間と全く同じとまではいかなくても、同等レベルの能力のある人工の知能でなければいけません。ですが、現在そこまでの知能を持った万能な人工知能(AI)は存在していないのです。

それではいくつかの定義を見ていきましょう。

 IT用語辞典での定義

人工知能とは、人間にしかできなかったような高度に知的な作業や判断をコンピュータを中心とする人工的なシステムにより行えるようにしたもの。

IT用語辞典 e-Words

 人工知能学会の定義

「人工知能」とは何だと思うでしょうか?まるで人間のようにふるまう機械を想像するのではないでしょうか?これは正しいとも,間違っているともいえます。

人工知能学会

このように、人工知能の権威である人工知能学会が述べたように、人工知能(AI)の厳密な定義というのはまだ定まっていないのです。

なぜこのような曖昧な定義になってしまうのかというと、それは現在の人工知能(AI)技術コンピューターが基本的には四則演算させたにすぎないため。

ですから最初に述べたような「知能を持ったコンピューター」を完成させるには、人間の知的活動を四則演算で表現するか、表現できていると我々人間が感じる程度に近づけなくてはいけません。

人工知能(AI)の歴史とは

AIの歴史のイメージ

次に人工知能(AI)の歴史に触れて、過去ではどのように定義されていたのかをお話しましょう。

今まで、人工知能(AI)の歴史においては大きく3段階のブームによって変化が起こっています。

定義が曖昧だった第一次人工知能(AI)ブーム

まずは第一次人工知能(AI)ブーム(1950年代~1960年代)です。

イギリス人数学者のアラン・チューリングが初めて人工知能の概念を提唱してから、アメリカ人計算機科学者ジョン・マッカーシーが公の場で人工知能(AI)という言葉を使いました。

しかし、当時は人工知能(AI)の実現性や処理能力の限界を指摘する声が多く、わずか10年足らずで収束を納めたのです。夢幻だとバカにする人が多かったようです。

この時は今よりも人工知能(AI)の定義が曖昧でした。

専門家のようにコンピュータが処理をおこなえるようにすると定義した第二次人工知能(AI)ブーム 

次のブームは、第一次ブームから20年後の1980年代~1990年代半ば、再び人工知能(AI)ブームが訪れました。

このブームは第一次ブームの大雑把とした構想とは違い、医療や法律などの知識を人工知能(AI)に取り組むことで、専門分野の一部であれば専門家と同等の判断や行動を起こせるとされ再び注目を集めたのです。

しかし、ここでも大きな壁にぶち当たります。専門家の知識を機会に覚えさせて実践できるようにさせるためには膨大なデータを覚えさせる必要があり、またたくさんのルールを作成する必要がありました。そして、先ほど述べたように人工知能(AI)はあくまで四則計算しかできません。

そのため、人工知能(AI)は文字列しか理解できず、これらの情報を記号に結び付けられないという「シンボルグラウンディング問題」が指摘されます。

私たちは猫を見ると過去の経験と照らし合わせて瞬時に「猫だ」と判断できます。しかし、人工知能(AI)はそれができません。

この第二次AIブームでは、人工知能(AI)の定義は「専門家と同じような処理をコンピューターが行えるようにする」と言ったところでしょうか。

今現在の第三次人工知能(AI)ブーム

そして今も続いている第三次人工知能(AI)ブームは、今までのブームとは違い、主に二つのテクノロジーの研究が大幅に進んだことで起こりました。

それが皆さんも一度は耳にしたことがあるであろう「機械学習」と「ディープラーニング」と言われる技術。

これまでは、人工知能(AI)の構想はある程度されてきてはいましたが、それに用いる技術力や手法が追いついていませんでした。複数のアルゴリズムをプログラムさせ、一つ一つ人が入力して覚えさせていくというやり方では果てしない時間とコスト、労力がかかります。

これら二つの技術の詳しい解説は省略しますが、簡単にいうと、これまで人が入力していった内容を人工知能(AI)自身が分析し、データの特徴や相関を見つけ出すことができるようになったのです。

これにより、人工知能(AI)は自ら新たな概念を理解したり例外に対処できるようになりました。

しかし、まだ人工知能(AI)が完成するのは時間がかかる

AIのイメージ

これまでたくさんの段階を踏んで成長してきた人工知能(AI)ですが、はじめにお話した通り、まだ「知能を持ったコンピューター」は実現できてはいません。巷で噂されている人工知能(AI)はあくまで人工知能(AI)を構成する技術の一部を応用しているだけにすぎません。

そして、人工知能(AI)自身が自分より賢い人工知能(AI)を作ることによって到達するとされる技術的特異点、又の名を「シンギュラリティ」が訪れるとされるのが2045年。

これについての記事やニュースで目にしますが、現時点では2045年にシンギュラリティは訪れないとする論調が少しずつ大きくなりつつあるのです。

このように、今人工知能(AI)の定義として言われている「知能を持ったコンピューター」を実現することはとても難しいでしょう。

AIを使うイメージ

今回は人工知能(AI)の定義について解説しました。

ここまでお伝えしてきたように人工知能(AI)の明確な定義はまだされていません。そしてニュースや新聞、ネット記事で見る人工知能(AI)は「知能を持ったコンピューター」=人工知能(AI)と呼べる代物ではありません。

今回のお話をまとめると

  • 人工知能(AI)は明確に定義されていない
  • 巷で使われている「人工知能(AI)」というものは、人工知能(AI)の一部である「AI技術」を指している
  • 人工知能(AI)ブームが訪れるたびに定義が変わってきた
  • 真の意味で人工知能(AI)が実現するにはまだ時間がかかる

今回定義としてお話したような「知能を持ったコンピューター」がもしもこれが実現すれば世界はどうなるでしょうか。

シンギュラリティでも触れましたが、今そこを目指して人工知能(AI)は研究されています。

ですから、人がする必要のない仕事や、危険な仕事を人工知能(AI)が代わりにおこなってくれるロボットが近いうちに出てきたりするかもしれません。そうなると私たちの生活がより豊かに、そして便利になることは間違いないでしょう。考えただけでもワクワクします。

ぜひ皆さんも人工知能(AI)の定義について、そして人工知能(AI)が活躍する世界はどんな世界になるかを考えてみましょう。

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