チャットボットで働き方改革!AIとチャットで仕事する時代へ | AIZINE(エーアイジン)
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チャットボットで働き方改革!AIとチャットで仕事する時代へ

チャットボットで働き方改革!AIとチャットで仕事する時代へ

みなさんはAIが搭載されているチャット「チャットボット」を使ったことがありますか?人間ではないAIとチャットで会話をするということに違和感がある人は多いかもしれません。

しかし、チャットボットなら何か分からないことがあるときチャットに書き込むだけですぐに答えを教えてくれるのです!検索して自分で答えをさがす必要がありません。

例えば自分の就職先あるいは転職先の社内の雰囲気が知りたいとき、チャットボットに「雰囲気」と質問をすれば、「技術力に関しては業界内でも高い信頼を得ており、ベテランの社員も多く、平均年齢は少し高く、教え好きな先輩もいて、アットホームな職場です」といった回答が瞬時に返ってきます。

エディア入力画面
さらにAIが導入されたチャットを企業が使うことによって、コールセンターの役割を担うことができて人材不足の問題が解決できたり、人にしかできないと思われていた接客さえもチャットボットができるようになるのです!

こうして確実にAIの力が増えていく中でチャットボットが人の代わりに働くようになれば、これからの社会は一体どのように変化していくのでしょうか?

そこで今回は、AIチャットボットの「Edia」を開発した株式会社キャメル様にお伺いし、AIチーフコンサルタントの太田伸吾さんとAIコンサルタントの和田大輔さんに「Edia」がどのように作られてどんな人たちの役に立っているのかこれからの社会がどう変わっていくのかお話を聞きました!

取材風景

AIチャットボットの道のり

本日は取材のお時間をいただきありがとうございます!

今回、チャットボットのEdiaが「人の代わりに業務をこなすことができる」ということに興味を持ちました。

そこで御社のホームページにも掲載されているEdiaに質問をしていくうちに、「なぜこちらがした質問に答えることができるのだろう?」「チャットボットを使うことによって社会にはどんな良いことがあるんだろう?」ということについても気になりましたので、お聞きしていきたいと思います。

なるほど~わかりました。よろしくお願いします。

よろしくお願いします!御社のホームページを拝見しましたところ、AIソリューション開発だとチャットボットのほかにPepperのアプリも開発していらっしゃるんですね?

そうですね。会社の成り立ちから説明すると本社は兵庫県の豊岡で、基本的にやっている事業は広告制作です。パンフレット、雑誌、動画、ホームページなどを作る関係上でアプリも作るようになりました。

会社について語る太田さん

3年前に30周年を迎えた時、ソフトバンクの孫さんの1番弟子の中山五輪男に来ていただいて講演をしていただいたんです。Pepperができたのがその頃で、僕は新しいもの好きだからPepperを買って講演会場に連れていって中山五輪男さんに「一歩先の未来へ」みたいなテーマでお話をしていただきました。

そこからソフトバンクさんとも繋がりができて、Pepperのアプリを作りませんかというお話が来たんです。

Pepperのアプリ開発はソフトバンクさんとの繋がりがきっかけだったんですね!

代表的なアプリが美容院にPepperを置く「美容院アプリ」です。なぜそれを入れたかというと、美容院って全国に結構多いんですよ。

何件あるか知ってます?

全国の美容院の数ですか?え、何件ですかね…?

ちなみにコンビニが約5万5千件。

ん~…コンビニがそれくらいってことは、美容院はもうちょっと少なくて3万とか?

5倍あるんです。

5倍!?

今だいたい26万件

そんなにあるんですか!?

Pepperについて語る太田さん

ところがこれの6割以上が1人オーナーなんです。地方に行くとおばちゃん1人だったり。

6割も!でも確かに地方だと多そうなイメージですね。

1人オーナーだとお客さんが待合室で待っている間に中々営業トークができない。

そこでPepperがお客さんに対して「ヘアケア診断しませんか?」みたいな呼びかけをすると、「暇だからPepperと遊んでみよう」となります。質問に回答していくうちにPepperが「あなたに合ったシャンプーはこれですよ!」と言ってパネルでバーンと出すと2、3割の人が買ってくれるんです。

へぇー!!そんな診断みたいなこともやってくれるんですか!

さらにPepperは顔認識をするので、次来た時に「この前買ったシャンプーはなくなったんじゃないですか?」っていう風に再販もするという。

そんなことができたらもう立派な販売員ですね!顔認識の機能があればその人の顔を忘れることもないですし!

そういうアプリを作ったり、ホテル・旅館用のコンシェルジュPepperだとか、今だったら観光地だとか道の駅に置いてあるPepperのアプリも作ったりしてたんですけど、AIじゃないので結局アプリの中に入ってること以外できないんですよね。それをAIが搭載されたチャットにすることによってもっと進化できるんじゃないかと

なるほど!まずはPepperが観光の案内をするためにAIチャットボットを作ろうとなったんですね。

岡山県の和気町という人口わずか数千人の小さな町でPepperを1台買っていただいて、町が運営している宿泊施設にPepperを置いてもらいました。Pepperは館内案内とか観光案内をしてたんだけど、ちょっと具合悪いってなって。

ん、具合が悪いと言いますと…?

家族連れでお子さんが一緒に来た時に、近頃のお子さんってイベント会場とかでPepperと遭遇するじゃないですか?

あぁ~!確かに今はいろんなところにPepperくんがいますね。

ということは子どもたちはPepperと遊べることを知っている。

遊んでもらっている経験があるということですね。

そこの館内に行くと子どもはPepperとどうしても遊びたいんだけど、Pepperは観光案内の仕事をしているんです。

なるほど~。仕事中のPepperとは遊ぶことができないから具合が悪いとなってしまったんですか…。

遊ぶわけにはいかない。でも遊びたい~ってなると担当者が出てきて、まぁしゃあないわねぇとPepperを再起動させてお遊びのアプリを出してくる。これめんどくさいでしょ?

再起動しないとダメなんですか!それは時間がかかるし、子どももいちいち待ってられないですね。

これは手間がかかるからってことでじゃあAIでなんとかしましょうと。

で、そこからうちもAIをスタートしたんですよ。1作目のEdiaは2017年の4月から開発し始めて、1発目が去年の11月21日の和気町、これが自治体で初めてでした。

質問する藤沢

和木町での試みがEdiaの最初だったんですね。

そのときはPepperの「仕事モード」と「遊びモード」を一緒にできたんですか?

元々は館内案内とか観光案内が主体だったんですけど、和気町って町が小さいので観光案内って言ったって片手で足りるんですよ。これだけをAI化してチャットとして使ったって意味ないよねということで、当時の町長さんに補助金をもらってそれをAIの中にぶっこもうと。

例えば、役場に問い合わせをするときいろんな電話をかけて台帳するのが大変ですけど、それをネット上のAIにチャットでいろんなことが聞けるようになったら簡単だし楽になりますよね。

そうやって和気町の住民の生活を便利にしていこうということが主目的でした。

なるほど!「町全体をAIで便利にしていこう」という活動を始めてチャットボットの活躍できる場がどんどん増えていったんですね!

エディアちゃんのタイプはダンディな人

Ediaの資料を見ながら説明する太田さん

Ediaは「業務改善や働き方改革・人材不足を解決できるAIチャットボット」ということで、御社のリクルートでも実際に使用されていますよね。

ホームページからEdiaに質問ができるようになっていたので私もいくつか質問をさせていただいたのですが、もし自分が就活生だとして面接で聞きにくい質問があったとしてもチャットボットなら気兼ねなく聞けてすぐに答えが返ってくるので、とても便利で親切だな感じました。

そうですね。ありがとうございます。

このEdiaはチャットの画面上に絵の女の子が立っていて、こちらが質問を書き込めばこの女の子が答えてくれるという風に会話が進んでいきますが、女の子のデザインキャラクターには何かこだわりがあったのでしょうか?

可愛い系にするのかクール系にするのかとか…。

なんだろうねぇ~うちのデザイナーが勝手に考えたのでまぁいいかみたいな(笑) 社内ではエディアちゃんって呼んでるんですけど、性格とかキャラ付けはまだなにもしてなくて。

エディアちゃん

そうなんですか!採用関係のこと以外も何か質問したら答えてくれるのかなぁと思って「友達」って質問したら、「siriさんのことなら知っています。大好きな先輩です。」って返ってきたので驚きました!

設定は割とちゃんと作ってあります。

あ、そうなんだ!

笑う和田さん

キャラクターがありますよね!

タイプ」と質問したら「舘ひろしみたいなダンディな人が好きです」って返ってきたり(笑)あと、普通に「おはよう」と書いたら「朝食はしっかり食べましたか?」って返してくれたので、キャラ付けもちゃんとしているんだなぁと思いました!

うんうん。これが例えば企業とか自治体が業務で使う場合、業務だけの答えをしようとするでしょ?

はい、普通はそうですね。

でも使う側はそうじゃない。相手がAIだと思ったら先に何を質問するかというと「こいつ本当にAIなのか?」というようなことを質問する。

そうなんですよね!そこが1番気になるところなんですよ。

AIで受け答えするっていうと、みんなsiriだとかGoogleみたいなものから入っていくので、業務以外のノイズデータをいかに入れていくかというところが勝負になってきます。

Ediaの説明をする太田さん

なるほど~そこが他と差をつけるところなんですね!実際に私も色々質問したくなりました。どこまで答えてくれるんやろ?みたいな。

ということは、Ediaを使っている他の企業さんもエディアちゃんのように何かキャラクターを決めていたりするんですか?

なかなかキャラクター付けが企業としてしにくいんですよ。

今は様子見しながらやっている状況で、福岡の大丸さんにも入れてもらっています。全国でグループがあるんですけど、福岡県で流行るとなんでもヒットするっていうのがあって。

え、そうなんですか!?初耳です!

福岡の大丸でやってみて当たったら全国に搭載してみようかと。最初は大丸のキャラクターをいれてみたらどうですか?と提案してみたんだけど、ちょっと難しいということで大丸のマークだけになっています。

ん~…マークだけだと会話している雰囲気が出にくいですよね?

はい。

チャットボットの1番良いところは利用者の利便性ってところがよく言われるんだけど実はそうではなくて、搭載する企業側のメリットがすごく大きいんです。具体的な質問がログデータとして残るので、その中に宝の山があります。なので、デパートの受付にいるようなコンシェルジュの女性にしたらいいんじゃないいかと思ってたんだけど、難しいみたいで。

たくさん質問してもらうためにも、ただ機械に聞くんじゃなくて何かキャラクターに聞けるほうが使う側も楽しいですし、企業も得しますよね。

これからどんどんキャラクターのあるAIチャットボットが増えていったらいいんじゃないかと思います!

多言語可能なのはEdiaだけ

今こうやってEdiaが採用活動やコンシェルジュとして活用されている中で、「チャットボットが今後もっとこういう風に導入されていったら世の中が便利になっていくんじゃないか」みたいなお気持ちはありますか?

外向けではなく内向けに使ってもらいたいです。

なるほど。内向けと言いますと社内で使ってもらうということですか?

社内ヘルプってやつ。

この前も500人くらいいる工場に導入してもらいました。普段工場にいるとあまり外に出ることがないんですね。それで出張に行くことになったりすると、精算どうするの?とかいろんなことがあんまり分からないじゃないですか。

確かに!誰に聞いたらいいのかも分からないと思います。

チャットボットについて語る太田さん

総務っていう部署があっても他の人は毎日関わりがあるわけではないので分からないことが多い。そういう会社のルール的なことを全部チャットボットでやっていこうと。

工場でもチャットに聞けたらすぐに答えが返ってきますし、会社全体の作業効率が良くなって良いですね!

あとは教育関係。社員教育に使えます。

ある外食チェーンがベトナムの方を雇うってことで、中国人なら筆談とかできるかもしれいけどベトナム語となるとなんにもできない。接客の指導をしても1回では覚えられない。だからそれをすべてチャットボットの中に入れる。

チャットボットの特徴は多言語化です。チャットボットの中で多言語ができるのはこのEdiaしかないんです。

えっ、多言語化できるチャットボットってEdiaだけなんですか!!たくさんチャットボットのサービスが増えてきている中で、多言語可能なのはこのEdiaだけなんですね!

はい、なので観光とかに重宝してもらっています。外国人の教育とか指導をすることが多い企業にも使っていただきたいです。もし業種ごとにパッケージ化できたら安く売ることができますし。

今はホテル・旅館用のものを作ったりだとか、この前は弁護士事務所にも行きました。

え、弁護士事務所でもチャットボットが使われるんですか?どんな風に活用されるんでしょう?

依頼者からの要望を事前にチャットボットで分類しておくんです。

ほぉ~!そんなこともできるんですか!

チャットボットの需要を語る太田さん

チャットボットで粗方聞いておいて、「これ以上つっこんだ話は直接弁護士にご相談ください」みたいに案内します。

確かに最初はチャットボットだけで解決できる問題かもしれないですもんね!

最初はね。それをホームページに掲げて誰でも相談できるようにしています。

そうやって相談できる窓口を増やせれば、相談する側は気軽に聞きやすくなりますし弁護士さんも楽になっていきますね~!

新サービス!音声をAIでリアルタイムに書き起こし

今回はチャットボットのEdiaについて色々教えて頂きありがとうございました!

ところで、御社で開発中のAI事業が他にもございましたらぜひ教えていただきたいのですが…!

次はこの「minutes」です。

音声をAIで認識して文章に書き起こしてくれます。リリースは8月かな。社内ではもう使っていて、ここを直したほうが良いみたいなことはやってるんだけど。

ミニッツのチラシ

えっ!?音声の文字起こし作業をAIが代わりにやってくれるんですか!?

でもAIのテープ起こしだから雑音交じりの音声まで聞き取ってくれるわけじゃない。編集ソフトを使って雑音を消してから使ってもらわないといけない。それをよく間違えられます。

なるほど~。雑音が入ってると認識が難しくなるんですね。でも1から書き起こすよりかは時短になって便利に違いないです。

こうやって取材をさせていただいている身としてもかなり重宝できるツールですし、リリースされたらぜひ使わせていただきたいです!!

笑う藤沢

文字起こしの際にはぜひぜひお使いください~。

AIのバックヤードは人間の手

最後の質問をする藤沢

最後の質問になりますが、今チャットボットやテープ起こしなどAIにできることがどんどん増えていても人にしかできないことはまだまだあると思います。そういった現代社会で人とAIが一緒に成長し合うにはどうすればいいでしょうか?

人間がしなくていい仕事と、人間にしかできない仕事っていうのがあると思います。単純労働作業はAIに任せて、もう一歩先のサービス業のような感情表現をするのは人間がやっていけばいいんじゃないかなと。

AIについて語る太田さん

人間の感情はフェーズ1からフェーズ4まであるらしくて、今のAIはまだフェーズ2の段階です。これがフェーズ4になるとAIが勝手に考えて動き出すようになるので、そこまではいってない。

今はAIといってもバックヤードは人間の手なんです。

AIにも感情のフェーズというものがあるんですか…!でもその感情は人が作ったものなのであって、結局は人によって動かされているんですね。

工場で働いてるロボットにしたって最初のプログラムは人間が入れてるわけだから。チャットボットも質問の内容を全部予測して人の手で入力しているわけであって、勝手にAIが考えてるわけじゃない。

Ediaは全部、彼(和田さん)が打ち込んでるし。

驚く藤沢

あっ…そうだったんですか!!

こんな質問がきたらこう返すとか考えてる。

エディアちゃんの中の人だったんですね…!

中の人(笑)

(苦笑)

笑う太田さんと苦笑する和田さん

ということは「AIに仕事が奪われる」なんてことをよく耳にしますけど、AIが進化していったとしてもAIだけで何か動き出すってことはまずないんですね?

まずないね!

うちの強みは元々報道系とか雑誌系の業務をしていたのでシナリオが作れるというところです。みんな物書きだからクライアントのQ&Aを想定して作れるんです。

最後に語る太田さん

AIって機械っぽいイメージがあったのですが、「中身は人」ということがよく分かりました…!

本日はAIチャットボットについてお話いただきありがとうございました!

まとめ

まとめ

AIとチャットで会話をするとなると「AIに人格があって人間のように答えを考えているのではないか」と思ってしまいますが、チャットボットで一問一答できる仕組みを作るには質問される内容を予測して答えを作る必要があって、そこには様々な人の経験や想いが詰まっているということを今回の取材を通して知ることができました。

こうやってAIが作られていくことによって、人には人にしかできないことを、AIにはAIにしかできないことをやっていく世の中に変わっていくのでしょうか…?

では、人にしかできない「感情表現」を大切にしていくにはどういった生き方をすればいいんだ!?と思ってしまいますが、そこは今まで通りただ漠然と生きていればOKな気がします。それが1番人間らしいですよね!

集合写真

参照元 株式会社キャメル

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