AIというと、近頃は全く聞き慣れない言葉ではなくなってきましたが、ブロックチェーンというと、シンプルな単語ではありますが、まだあまり馴染みがある言葉ではありませんよね。
このブロックチェーンはビットコインで知られる仮想通貨の中核を支えている技術にも使われているいうことなのですが、説明を聞けば聞くほど、専門的でなかなかイメージがつかめそうにありません。
そこで今回は、思い切って別の環境に置き換えて、AIやブロックチェーンがどんな仕組みでどういうふうに役立つか噛み砕いてお伝えします。例えるならやはり身近なものがいいですよね。
そう身近なものと言えば、日本国民なら誰もが知っている「あの国民的アニメの某一家」です。おそらく95%の読者様は一致していると信じています!(5%の少数派の皆様。そういう感覚、筆者は好きです!)
それでは、AI×ブロックチェーン導入の巻を、あの有名シーンを使ってお伝えします。
カツオ、AIとブロックチェーンでおやつのぬすみ食いもできない
比較のためにまずは、AIとブロックチェーンシステムを導入していない某家をみてみましょう。
ある日、一家のいたずらっ子カツオが夜中に空腹で目が覚めます。つまみ食いを企てるというアイデアを思いつきました。おやつは一定の場所に保管してありますから、ミッションは誰にも見つからずにおやつをゲットするそれだけです。
お腹が空いたな、おやつでも食べよう…たしか戸棚にクッキーがあったはず…
しめしめ…たくさんあるから3つくらい食べてもいいだろう
まんまと誰にも見られず、おやつをゲットしたカツオでしたが、その翌日にはお約束のように事件が起きるのは容易に想像ができます。
お客様用に買ってあったクッキーが3つも減っている! カツオーーー!
ごめんなさーい!僕たちの分じゃなかったのー?それなら先に言ってよー
(><)
このあと、サザエはあと1時間以内に到着するお客様のために、新しいお菓子を調達しなければなりませんが、波平に「騒々しいぞ!」と怒られるまでは、カツオを追いかけ回すことになっています。
さて、ツッコミどころは色々あるものの、ここでの重要なポイントとしては、カツオが遠慮して3枚しかクッキーを食べなかったことではありません。サザエがお客様をもてなすその直前までお菓子の消費に気がつかなかったということです。
それでは、この国民的ワンシーンに、AIとブロックチェーンを利用した架空のおやつ管理アプリを導入してみることにしましょう。
AI×ブロックチェーン導入のシステムを使って、再現してみた
お腹が空いたな、おやつでも食べよう…たしか戸棚にクッキーがあったはず…
しめしめ…たくさんあるから3つくらい食べてもいいだろう
うっかり者のカツオは、カメラが導入されたハイテク戸棚に気づいていませんでしたが、カメラはしっかりと記録を納めていました。このカメラの目的は防犯ではなく、戸棚のおやつを正確にデータで管理するところにあります。
クッキーの在庫マイナス3がサーバーに送られました。のんきに眠っているサザエの枕元にあるスマホにも消費結果が反映されています!しかし、このときはたまたまプッシュ通知がOFFになっていたため、リアルタイムの消費を知る機会を逸しました。
それでも翌朝、サザエは戸棚を見ることなくカツオの部屋にまっしぐらに向かっていきます。
お客様用に買ってあったクッキーが3つも減っている! カツオーーー!
ごめんなさーい!僕たちの分じゃなかったのー?それなら先に言ってよー
(><)
でも姉さん、戸棚みてないのになんでわかったのー?
あなた達には内緒で、おやつを管理するアプリとカメラを導入したのよ!
ずるいよー姉さーん!!
おやつ管理システムの導入前はおやつにトラブルがあった場合、直前まで気が付かなかったことが最大の問題でした。おやつ管理システムに搭載されているAIとブロックチェーンの仕組みは、確実におやつの追加と消費のやりとりを記録しています。朝イチでLINEをチェックするサザエにとっては、早い段階で簡単におやつが消費されたのを知ることができたのです。
サザエは証拠不十分のまますぐさまカツオを疑ってしまいましたが、そこは常習犯のカツオのため仕方がありません。
このように、AIとブロックチェーンを搭載したシステムで、在庫の増減をデータ管理することによって、おやつが不自然な時間に消費されたことを事前に知ることができましたが、実はもうひとつおやつ管理システムにはありがたい機能が搭載されています。
なんと、おやつが消費されたとき、在庫をどのようにマネージメントすればよいかAIが最適に提案し実行までしてくれるのです。今回のシーンで言うと、不自然な時間帯にデータが変化したため、不足分を補うために自動的に通販で発注してくれています。
サザエは、慌ててお菓子の調達をしに行くことはなく、配達されるのを待つばかりですが、カツオを追いかけ回すことがなくなるかどうかはわかりません。AIとブロックチェーンの技術を取り入れたシステムを活用すれば、ごくありふれた日常の中でも画期的なイノベーションが起こることが期待できるはずです。
人間の知的営みをコンピュータに行わせるための技術のこと、または人間の知的営みを行うことができるコンピュータプログラムのことである。一般に「人工知能」と和訳される。
・仮想通貨の中核を支えている技術である。
・データのやり取りを分散台帳で管理する。
・全利用者が同じ台帳を監視することができる。
・データのやり取りは暗号化されて安全性が高い。
・分散データベースの性質として同期には時間がかかる。
・ブロックは相互関係にデータを持つため、データ操作などの不正が不可能。
さて今回は、ブロックチェーンがどういうものか少しでもイメージがしやすくなることを目指して、最も身近なご家庭のワンシーンを使わせていただきました。
ブロックチェーン技術は、データを不正に操作することができないことや、全員が監視して全員で記録していくなどの特徴があり、これまでの一般的なデータベースの仕組みにはなかった画期的な方法です。もともとは仮想通貨の技術として使われ始めましたが、開発コストのメリットや、安全性の高さなど、今後は様々な分野のデータ取引においての新たな手段としても注目されています。
また、ブロックチェーンはブロックチェーン単体で機能するというより、IoTなど様々なものと連携させることで、それぞれの性能を相乗的に高めるような性質をもっています。ですので、AIと組み合わせることによって、AIがブロックチェーンを改善し、ブロックチェーンがAIを改善するという大きな成果が生まれることに期待がよせられています。そうなれば、わたしたちの生活の中にも浸透する未来がやってくるかもしれません。
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