AI(人工知能)技術の発達とともに、アンドロイドの研究開発も進んでいます。ただ、まだまだ新しい技術だけに、「人類を滅ぼす」「人間を動物園に閉じ込める」などという発言をしてしまうおちゃめな個体もいますよね。
もちろん、映画のターミネーターが現れないよう、AI(人工知能)やアンドロイドの開発者は注意深く開発しています。だからこそ、最新のAI(人工知能)やアンドロイドの開発状況は気になりますよね?漫画やアニメで見るようなAI(人工知能)搭載のアンドロイドは、一体どれくらい実現しているのか、見てみたいですよね。
とはいえ、開発途上のアンドロイドが公開される機会はまだまだ少なめです。そこで今回は、そんな中でもほぼ確実に、AI(人工知能)搭載の生(?)のアンドロイドを見学できる場所を探してみましたのでご紹介します。
日本科学未来館は常設でいつでも見学可能
まずは、AI(人工知能)やアンドロイドの常設展示で最も有名な「日本科学未来館」です。ここは2014年から、常設展として「アンドロイド-人間って、なんだ?」を公開中で、アンドロイドを見学するならまずはここといえるでしょう。
展示されているのは、3人もとい3体のアンドロイドです。まずは子供の姿をしたアンドロイドの「コドモロイド」、こちらは遠隔操作で制御され、来館者との対話が可能です。コドモロイドは、アナウンサーとしての運用を目指して鋭意精進中とのことで、ときどきアップデートしています。見た目が可愛らしい姿をしてるのにもかかわらず、世界中のニュースを読み上げたりする物知りな様子に驚くかもしれません。
そして成人女性型の「オトナロイド」も同様に対話が可能です。オトナロイドは、主に人間に似せた身体的な動きを研究する目的で、見学者による操作も可能となっています。オトナロイドのユニークな点は、アンドロイドをアバター感覚で操作できるように開発されたことでしょう。
オトナロイドには俯瞰カメラ以外に左目カメラが内蔵されており、見学者がアンドロイドの視界を自分の視界としてみることができます。できる操作は多くはありませんが、見学者自身がアンドロイドの主観操作(乗り移ったように操作)できるのは、国内の常設展ではここだけ、世界的にも珍しい展示だそうです!
最後は、特定の人物の要素を削ぎ落とした「テレノイド」です。こちらはアンドロイドと認識される最低限の要素を研究するために開発されました。「テレノイド」はコミュニケーションが主な任務だそうです。アンドロイドは、人に似ている点が重要なポイントですが、我々人間にとって欠かせない要素、「最低限これだけあればアンドロイドとして認めることができる」ギリギリの要素を探っているとのこと。
テレノイドは、将来のスマホや小型機器にインターフェースとして採用されるのかもしれません。小型のAI(人工知能)搭載アンドロイドがスマホやPCのアシストをしてくれるなんて、想像するだけでワクワクしますよね。
東京ゲームショウは期間限定ながら毎年お楽しみ
お次は期間は限定ですが誰でも知っている、「東京ゲームショウ」です!時間とお金に余裕があるなら、エンターテイメント性は文句なしのトップでしょう。2017年の東京ゲームショウでは、デザインやゲームコンセプトを重視したアンドロイドが多く、中にはアンドロイドのフリで出演したモデルさんの本物疑惑で盛り上がりました。
東京ゲームショウでは、人工知能関連の先端技術やサービスを集めた「AIコーナー」が2016年から新設されました。AI(人工知能)技術を利用したゲームやAI(人工知能)搭載アンドロイドは今後このコーナーで紹介されるようです。
2018年の東京ゲームショウでも、人間がアンドロイドとして動くことで軽いパニックを引き起こしたようですが、もちろん本物のアンドロイドも出演しています。ゲームを実体験するためという事で、アンドロイドを操作できる試遊は大人気だったようです。ただ、あまりに人間に似すぎて、人間を操作しているような奇妙な感覚を味わった人も多数いました。これは、実際やってみないとわかりませんよね!
ゲームの技術革新と連動して、今後ラインナップが増えていくことは間違いなしです。来年が楽しみでしょう。
Japan Robot Weekと国際ロボット展は隔年開催
次にお勧めなのは、「Japan Robot Week」と「国際ロボット展」です。このふたつは、毎年交互に開催され、偶数年の今年は「Japan Robot Week」(以降はJRWと表記)が開催されます。いずれも世界的に有名な展示会で、JRWは、サービスロボットとロボット関連技術の展示会として開催されています。
JRWは、出展者の技術とビジネス色が強く、特にアンドロイドやAI(人工知能)の関係者、研究者が多数訪れる本格的な展示会です。その分内容も充実しており、介護や医療、災害派遣などを視野に入れたより実践的な「本気のアンドロイド」を見学できます。JRWは見学に入場料または事前登録(!!)が必要ですが、AI(人工知能)の実装やアンドロイドの中身、動作機構まで見られるのは貴重な機会といえます。興味のある人にとっては、1000円の入場料はむしろ人数制限の一環としてゆっくり見られるサービスになっているようです。事前登録者は無料ですので、本記事を読んだあなたはひとつ得しましたよね。
対して、奇数年に開催される「国際ロボット展」は、ロボットの競技会と展示会の国際大会として開催されています。こちらもJRWと同じく事前登録者無料、当日入場料1000円です。
国際ロボット展は、ロボット、メカニカルに特化した展示会です。AI(人工知能)アンドロイドの動作機構に注目したい人、実際に自分で開発したい人は行かないわけにはいきませんよね。2017年の国際ロボット展は、来場者数13万480人を数えました。ロボット開発キットも販売されており、こちらも好評だったとのことです。次の開催は2019年、楽しみでしょう。
さて、今回はAI(人工知能)搭載のアンドロイドを見学できる場所をご紹介しました。日本科学未来館は、常設展でいつでも見学できるのが一番の売りです。そして、見学者が操作できるのも魅力の一つ。すぐに行きたいなら、まずは日本科学未来館と言えます。
2つめの東京ゲームショウは、期間限定ですが日本最大のゲームイベントだけあってコンテンツ豊富です。ゲーム等がお好きなら絶対にお勧めでしょう。新コーナーも年々充実しており、毎年行っても飽きることはありません。
3つめのJapan Robot Week(JRW)と国際ロボット展は、隔年開催でそれぞれ偶数年にJRWが、奇数年に国際ロボット展が開催されます。いずれもビジネスを視野に入れた展示のため、その新規性と本気度は国内随一で、AI(人工知能)とアンドロイドに本気で向き合いたいなら、ぜひお勧めします。
最後に、これら3つ全部行ってしまうほどのAI(人工知能)通の方に、上級者向けのお楽しみを提案させていただきます。AI(人工知能)搭載のアンドロイドを堪能する、上級者向けの方法、それは・・・あなたが自分でつくっちゃうことです。精巧なアンドロイドは無理でも、今ではAI(人工知能)の基本機能を搭載した開発キットは普通に販売されています。最新のアンドロイドを知っている読者様なら、挑戦してみたいですよね!